かつては難関の大学に合格することが良い就職先の切符を手に入れることを意味した。企業は採用後の社内教育で人材育成をしてきたので、大学時代はサークル活動とバイトで過ごした学生も「潜在能力」が認められれば、それなりに就職はできたものだった。それが通用しない時代になった。 今春卒業した学生の就職率は91.0%で過去最低、現在4年生の内定率も過去2番目に低い。まさに「超氷河期」である。オフィスの合理化が進み、製造拠点がコストの低い途上国へ流れる構図が変わりそうにないことを考えれば、新卒者の就職難は決して一過性のものとは言えない。外国人採用増を打ち出している企業も多く、日本の学生の苦難はさらに続く。 そうした中で、13年春に大学を卒業する学生らの就職活動が始まった。これまでは10月から各企業が説明会を開催していたが、就活が過熱し学業に専念できないなどの批判を受けて経団連が倫理憲章を改定し、今年から2カ