新潟市立小須戸中学校に勤務していた図書館司書による本の転売事件を受け、市教育委員会は31日、近く再発防止策をまとめ全市立小中学校に通達する方針を明らかにした。防止策では、学校側のずさんな管理が事件の一因になったとして図書館運用手順を見直すほか、採用基準の甘い臨時職員が事件を起こしたのを踏まえ、図書館司書で臨時職員の場合、契約更改条件を厳格化することなどを盛り込む。市教委は今後、失墜した信用の回復に全力を挙げる。 市教委によると、手順では学校に届いた本が発注本かどうかを確認する検品を、教員室か事務室のどちらかで、図書館司書と図書館担当教諭の2人で行うと明記している。しかし、実際は司書1人が図書室で本を受け取り、担当教諭に検品したと伝えて押印してもらい、2人で作業したよう書類上で装ったため、本の紛失に気付かなかったという。年1回の実施が義務付けられていた蔵書点検も昨年度は実施していなかった。