臓器移植技術は日進月歩の勢いを見せている。肺は摘出後、すぐに傷んでしまうため保存が難しいとされているが、移植するには傷みすぎてしまった人間の肺を、生きたブタにつなげて再生させることに成功したそうだ。 将来的には移植に使える肺を3倍にも増やせる技術であるという。 デリケートな肺、移植手術は時間との戦い 人が死ねば、その体の中に収まっている臓器は傷み始める。だから、ある人が自分の臓器を移植用に提供するという意思表示を生前にしていたとしても、それを実際に使えるかどうかは時間との戦いとなる。 特に肺は非常にデリケートで、保存が難しい臓器だ。摘出されて数時間もすれば、傷んでしまい移植には使えなくなってしまう。 アメリカ肺協会によれば、米国で移植基準を満たす肺は、提供されたもののうちたったの28%しかないのだという。 「体外肺灌流」という方法で人工的に酸素と液体を送り込み、肺の再生を試みることはできる