学校資料廃棄しないで 進む統廃合で散逸懸念 急激な少子化に伴い各市町村で学校の統合再編が相次いでいるため、歴史研究者が学校資料の散逸を懸念している。中でも小学校はかつて地域の公民館のような役割を担ったとされ、公式の行事などを記録した資料が残る可能性が大きいという。研究者たちは「学校資料は地域の貴重な歴史証言」と位置付けており、安易に廃棄処分しないよう呼び掛けている。 ◎宮城県内の研究者ら呼び掛け「地域の貴重な歴史」 統合で過去4年間に廃止されたか、または廃止の予定が示されている宮城県内の小学校は表の通り。 気仙沼市や栗原市は、再編時期の目安を打ち出すにとどめ学校名などに言及していない。時期は決めずに再編方針だけを掲げた石巻市や大崎市の例もあり、廃止される小学校は今後、さらに増えるとみられる。 歴史研究者らでつくるNPO法人宮城歴史資料保全ネットワークの理事で、宮城学院女子大の大平聡教