遠隔操作ウイルスによる犯罪予告事件で新しい動きがあった。 「真犯人」を名乗る人物が、いくつかの報道機関や弁護士に当てて、自殺を示唆したともとれるメールを送付してきたというのだ。 メールが送られたのは13日の夜。間もなく、メールを受け取った人々の反応がツイッターに放流された。 新聞各紙は、翌朝の朝刊で、早速、このメールを記事化した。なかでも、毎日新聞は「自殺予告メール」という言葉をヘッドラインに使って、比較的大きな扱いで記事を配信した。 犯人からのメールは、文面を読む限り、たしかに自殺を示唆している。そういう意味では、「自殺予告メール」という見出しは間違いではなかったのかもしれない。 でも、私はなんだか釈然としなかった。 犯人からのメッセージに正直に反応するのは、犯人のルールに沿ってゲームを進めることで、それは、とりもなおさず、犯人の側のシナリオに付き合うことを意味しているように思えたからだ