青い客車の「ブルートレイン」として親しまれてきた寝台特急「日本海」(大阪‐青森)が、JRのダイヤ改正に伴い、16日発の便で定期運転を終える。丹波市山南町在住の山本光夫さん(60)は、昨年7月まで約30年間、夜行列車の車掌として「日本海」に乗務してきた。関西発着で唯一残ったブルトレは「自分の分身のようなものだった」。乗客との数え切れない思い出を胸に、引退を惜しむ。(足立 聡) 山本さんは地元の兵庫県立氷上農業高(現・氷上高)を卒業し1969年に旧国鉄へ。74年に車掌になり、81年から夜行列車の担当になった。 「日本海」は50年に急行として運行を始め、68年に寝台特急に。現在は大阪‐青森間を1日1往復するが、急行「きたぐに」(大阪‐新潟)とともに定期運転を終える。 片道1023キロ、約15時間。さまざまな出会いがあった。家族総出で見送られ、青森や秋田から大阪に向かう若者たち。妻の実家がある秋田