JR西日本が十七日に北陸新幹線金沢-敦賀間の開業に向けたフリーゲージトレイン(FGT)の開発状況を発表したことを受け、県総合政策部の東村健治部長は「北陸新幹線は幹線鉄道で、本格的なフル規格が基本。大阪までの整備を急ぐべきだ」とJR西日本などをけん制した。 県はフル規格ではないFGTを、敦賀-大阪間が整備されるまでの「暫定措置」と主張してきた。JR西日本がFGTの開発費用を回収するため、FGTを長期間にわたって使い続ける「固定化」を懸念している。 県がフル規格にこだわる理由は乗車時間の短縮だけではない。北陸新幹線は防災面で、東南海地震など太平洋側の災害時に東海道新幹線の代替機能を果たす。日本海側では宿命の積雪にFGTがどこまで対応できるかも現時点では未知数だ。