表紙をみて思わず笑ってしまった。1光年は、光の速さで1年かかる距離だ。1億光年は1億年である。にもかかわらず表紙に描かれた人物は、遥か彼方の目的地にのんきにカヌーで向かおうとしている。 だが笑った後で、はたと気づいた。言語の習得というのは、まさしくカヌーを漕ぐような行為なのではないか。前に進むかどうかは自分次第。しかも目標に到達するまで気の遠くなるような時間がかかる。そう考えると、いたく説得力のある表紙にも見えてくる。 本書は、「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」ことをポリシーに、「辺境ノンフィクション」という独自のジャンルを切り拓いてきた著者による語学体験記である。同時に極めて実用的な言語学習の参考書でもある。語学をめぐる面白すぎるエピソードと、現場でとことん使える実用的知識との融合。あまりにユニーク過ぎてちょっと類書が思い浮かばない。唯一無二の語学本
フェリーという存在は知っていたけれど、それを使うのは車やバイクとともに移動する人たちだけだと思っていた。 まさか、車もバイクもない私が、フェリーで小樽に向かうことになるとはね。 しかも、想像以上に盛り上がる経験だった。 なんでフェリー? 夏の旅行の計画を練る私のそばで、同居人エスシがうるさいのだ。 「夏のフェリーは気持ちいいよ~」 「フェリー旅、楽しいよ~」 小樽が故郷のエスシは学生時代、帰省するのによくフェリーを使っていたといい、やたらと船旅の楽しさをアピールしてくる。 船なんて私、遊覧船とかグラスボートとか、あと沖縄で島間移動くらいにしか乗ったことがない。 そんなにフェリー旅経験を自慢してくるなら、私も乗ってやるわ! こうして8月下旬、私は夜行バスで新潟へと向かった。 その証言は正しいのか ちなみにエスシの、フェリー旅に対する証言はこうだ。 1.早朝の新潟駅はロイヤルホスト以外に行く場
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