PUNPEEの「MODERN TIMES」の発売から約1ヵ月が過ぎた。 日本語ラップは、1996年から聞いているのでもう20年ぐらい聞いているが、ここまで特別なアルバムは初めてだ。 一曲ずつのレビューに入る前に、せっかく長いこと日本語ラップを聞いているので、このアルバムがなぜすごいのかを歴史的な立ち位置から書いてみたいと思う・・・と思って書いたらすごく長くなったので図にしてみた。 この3つの図でなんとなく分かるかと思うが、いま日本でラップをやろうとすれば、日本語ラップのシーン(文脈)の流れに乗るか、それ以外では売れたキックザカンクルーやリップスライムみたいに、ヒップホップ特有の「ヤバい音楽」の要素を排除して、明るい部分を使うか、そのどちらかになる。 また図に入れなかったが、日本語ラップの問題は、ハードコアでアンダーグランドな路線と、売れた人たちとの間の溝が少なくともリスナー側にあることだ。