日本の捕鯨発祥の地・和歌山県太地町が、クジラやイルカを湾内で飼育し、ふれあいを楽しむ「クジラ牧場」の計画を進めている。 5年後をめどにオープンさせ、年間30万人の集客を目指す。伝統的な追い込み漁は、隠し撮りによる米映画の公開をきっかけに批判を受けたが、町は「古くからクジラ、イルカと共存してきた町」をPRする考えだ。 計画によると、同町北西部にある森浦湾の約4万平方メートルをネットなどで仕切り、ミンククジラ、ゴンドウクジラ、イルカなどを“放牧”。調教したイルカと一緒に泳いだり、シーカヤックで回遊したりして、観光客が自然の中でクジラやイルカとふれあえる場にする。 観光客誘致だけでなく、鯨類の研究にも力を入れる。森浦湾近くの大型保養施設「グリーンピア南紀」(閉鎖)の一部や町立くじらの博物館がある「くじら浜公園」を整備し、宿泊や研究施設を設ける予定。同公園周辺を「学術研究エリア」として、国内外の研