朝鮮学校への高校授業料無償化適用に関し、非公開の専門家会議で検討し「密室審議」と批判を浴びた文部科学省が、会議の報告書がまとまった後もメンバーや議事録を非公開にしていることに、自治体や識者らから疑問の声が出ている。関係者からは「本当に専門家会議は存在したのか?」という皮肉すら出ている。 無償化適用について早期の結論を断念した文科省。8月31日に判断基準だけ盛り込んだ専門家会議の報告書を公表したが、議事の概要などについては鈴木寛文部科学副大臣が「すべての作業が終わったところで話そうと思う」と公表先送りを宣言した。 「審議の途中か、終わった後で公表する」としてきたこれまでの説明を一変させた形で、省内からも「矛盾しているといわれても仕方ない」と声が出た。 9月1日には、県内に朝鮮学校を抱える福岡県が「手続きの正当性、透明性に疑義がある。国民の理解を深めないと現場で混乱する」と、公表を求める要望書