前向き、または後ろ向きに座るクロスシートと、横向きに座るロングシートを切り替える車両は近畿日本鉄道が古くから走らせている。「空いているとき」「混んでいるとき」の2段階で使い分ける。空いているときはクロスシートとして眺めを楽しんでもらう。混んでいるときはロングシートとして収容力を上げる。クロスシートでも自由席で、別料金は取らない。 勝負は夕方の下り これを首都圏の各社が追った。東武の「TJライナー」を皮切りに西武鉄道の「S-TRAIN」2「拝島ライナー」、京王電鉄の「京王ライナー」、東急電鉄の「Qシート」と続いた。ハードウエアは同じなようなものだが、首都圏に来ると使い方が変わる。「空いているとき」「混んでいるとき」の2段階に、大阪や名古屋になかった「ものすごく混んでいるとき」を加えた3段階で使い分ける。 クロスシートとロングシートを切り替える座席には「デュアルシート」という呼び名がある。車両