「餃子(ギョーザ)の王将」を展開する王将フードサービス(京都市山科区)の大東(おおひがし)隆行前社長(72)が射殺された事件で、京都府警が本社の社長室を検証したことが21日、わかった。大東前社長や会社をめぐるトラブルなどを調べるためで、府警は日程や報告書類などの分析を進める。また携帯電話の通話履歴も入手、交友関係も調べる。 捜査本部は、容疑者不詳のまま殺人容疑で検証令状を取り、大東前社長の過去の日程表や受け取った名刺、社内の報告書などを押収した。 会社側は大東前社長や会社をめぐるトラブルは思い当たらず、事件前に襲われる兆候や脅迫などもなかったとしている。だが府警は、大東前社長が出社に使った車の中に現金百数十万円が残されていたことなどから、金目当ての人物による通りすがりの犯行ではなく、強い恨みやトラブルが背景にある可能性が強いと判断。実態解明のため、社長室の検証を進めた。