「DXか死か」を迫られる自治体の現状――RPAへの“幻滅”が示す問題の本質とは?:IT活用で変化する自治体の今(1/4 ページ) デジタルガバメント、GovTech、EBPM(Evidence-based Policy Making)――行政のデジタル化・高度化に関するこれらの概念を聞いたことがあるだろうか。 いま自治体において、デジタルトランスフォーメーション(DX)に注力する先進的な例が見られるようになり、大きな転換期を迎えている。今後10年間、DXに本腰を入れて取り組み続けたか否かで、自治体の明暗ははっきりと分かれることになるだろう。全5回に渡る本連載は、「ITの活用で変わる自治体」をテーマにお送りする。 私自身、新卒で品川区役所に入庁し、約5年8カ月ほど自治体職員として勤務した。役所には紙文化が根強く残っており、多くの行政手続は住民にとって不便だ。働く職員も非効率な作業に追われて、