『天気の子』の聖地と代々木再開発物語 アニメ映画『君の名は。』を大ヒットさせた新海誠監督の次作、『天気の子』は、公開以来、3週連続で週末観客動員1位を記録、興行収入が59億円を突破した。 それに連れて、『君の名は。』と同じく、『天気の子』の舞台となった場所を訪れる「聖地巡礼」が活発だ。 その聖地のひとつが、JR山手線、中央・総武線代々木駅に隣接した代々木会館である。 陽菜が「晴れ女の力」を授かった廃ビルという設定だが、1964年、東京オリンピックの年に建設された「昭和」を色濃く残すビルは、「代々木の九龍城」とも呼ばれる怪しさに満ちている。 古い世代には、萩原健一の「オサム」と水谷豊の「アキラ」が、アウトローの探偵を演じた「傷だらけの天使」のエンジェルビルとして記憶に残る。オサムは、屋上のペントハウスに住んでいるという設定だった。 それだけ味のあるビルが、8月1日から解体作業に入っている。中