「島根県出身なんです」「ああ、鳥取砂丘のある?」。勘違いはもう我慢できないとばかりに、全国有数の「知名度の低い県」が汚名返上に立ち上がった。松江市や出雲市がNHK連続テレビ小説の舞台になるなど「今が全国区進出のチャンス」(島根県職員)とPRに懸命だ。 島根県は都道府県の位置を問う数々の調査で正答率が最下位に低迷。隣の鳥取と混同されるケースも目立つ。手始めに県は昨年10月、応援サイト「リメンバーしまね」で知る人ぞ知る情報を募集。「宍道湖のシジミには五百円硬貨より大きい物がある」などが寄せられ、収録本の出版構想も持ち上がった。 「島根を愛している人」を条件に応援団員を募集したところ、約1000人が応募。昨年11月には首都圏の島根県出身者ら約30人が都内の郷土料理店に集結し草の根活動を誓い合った。