話す、書く −わかりやすいコミュニケーションをするための3つの工夫 - 内藤忍の公式ブログ
昨日は、名古屋証券取引所が開催する個人投資家向けセミナーでお話をさせていただきました。330人の方が来場したということで、冴えない相場が続いている中、お金に関する興味を持っている人が相変わらず多いことを実感しました。 講演やイベントの司会などをする機会が月に数回あるので、他の人がどんな風に話しているのかには話している内容以上に興味を持ってしまうことも多いのですが、話がうまいなと思うのは、難しいことをわかりやすく簡単に説明することが出来る人です。 これは、話に限らず、文章を読んでいても同じような感想を持つことがあります。 難しい話、複雑な話を、コミュニケーションの相手に「なるほど」と思ってもらうためには、いくつかの工夫が必要だと思いました。 まず必要なのが、「単純化」です。複雑な話であれば、全てを逐一説明するのではなく、「要するにこういうことです」という割りきったまとめをすることが有効だと思
「成功の自己否定」によってコモディティ化の危機から抜け出したIBM - 内藤忍の公式ブログ
日本IBMが設立75周年記念のフォーラムを開催したそうです。その中で、講演者のサミュエル・パルミサーノ会長が、長期的な視野にたって経営するため、常に自らに投げかけるべき「5つの問い」というのを紹介しました。 5つの問いの1つが「コモディティ化にどう対処すべきか？」というものです。 IBMと言えば、ThinkPadというPCを思い出します。ブラックのボディにIBMのロゴが印象的なパソコンでしたが、当時世界一のシェアだったパソコン事業からいち早く撤退するという決断を下しました。これがコモディティ化への対応として、後に大きな意味を持つことになるのですが、企業経営だけではなく、個人のキャリアを考える上でも、重要な行動原理を含んでいると思います。 パソコンにこだわって、低収益に悩む同業他社を尻目に、IBMが利益を伸ばし続けているのは、「成功の自己否定」によって、コモディティ化する事業から速やかに撤退
体重をコントロールするためにやっている3つのこと - 内藤忍の公式ブログ
1年前に70kg近くあった体重ですが、ここ半年は65〜67kgで推移しています。昨年の5月には72kg近くあったことを思えば、5kg以上体重が落ちているのですが、特に運動をしている訳ではありません。毎朝腕立て伏せをすること、そして外出した時はできるだけエスカレーターを使わないで、階段を歩くようにしていることくらいです。 腕立て伏せは、30回を3セットやっています。回数を増やすより、短時間で効果のある方法を目指して、片足を上げて3点で支えてやっています。こうすると、普通にやるより腕に負荷がかかるのです。そして、体を一直線にして、体全体でエクセサイズするように意識します。 しかし、腕立て伏せだけでは、ウエイトコントロールはできません。それ以外に体重維持のためにやっていることが2つあります。 1つは、体重を毎日記録することです。朝、シャワーをする前に体重計に乗って、計測してそれを手帳に書いてお
チャレンジに必要なハードルはどんどん下がっている - 内藤忍の公式ブログ
私が社会人になったのは1986年。当時は、終身雇用が当たり前の時代でした。転職する人は人生の負け組、外資系で仕事をしているのは英語が出来る変わった人。そんなイメージで捉えられていたと思います。しかし1990年代後半に山一証券が自主廃業してから、日本の労働市場は変わりました。 そして、日本でも転職が当たり前になってから10年以上が経ちましたが、日本の労働市場でまた大きな変化が起こっているように思います。 それは、個人と会社の関係の逆転です。 最近私の周りで、会社を辞めて自分で仕事を始める人が増えています。厳しい雇用環境の中、無謀にも思えてしまうのですが、実はこのようなチャレンジがしやすい環境が生まれているのです。 例えば、独立のコストです。工場が必要だったり、研究開発費用がかかったり、金融のような信用が必要なビジネスは、資本が必要ですが、自分の頭を使って、コンテンツの仕事をするのであれば、必
真剣に将来を変えたいと思っている人が、これからやるべき10のこと - 内藤忍の公式ブログ SHINOBY'S WORLD
丸の内朝大学マネークラスの講義を再現した「内藤忍の「マネーの教科書」」ですが、ジワジワと売れております（お買い上げいただいた皆さま、ありがとうございます！）。 タイトルから見ると、投資の指南書のようなイメージです。確かに前半部分には具体的な投資の方法や、知っておくべき投資理論も紹介しています。しかし、私がこの本で一番書きたかったのは、最後の8章にまとめた、「これからやるべき10のこと」です。 これはお金を含めた行動や習慣を変えることで、これからの自分を変えたいと思う人に実践して欲しいと思うことです。 実は自分の将来を変えることは、そんなに難しいことではありません。人はみんな、過去の行動パターンを無意識に続けています。もし、今までの自分の行動に不満が無いのならそのまま続ければ良いのですが、このままではいけないと思うのであれば、行動を意識的に変えれば良いのです。 その気付きがあれば、あとは実際
丸の内朝大学マネークラスで、ビームスのサービスマスターが教えてくれた極意 - 内藤忍の公式ブログ SHINOBY'S WORLD
Facebookページ（よろしければ、いいね！をクリックしてください）でも紹介していますが、丸の内朝大学マネークラスの2回目のゲストはビームスの齊藤さんでした（写真左）。齊藤さんは、全国のBEAMSでたった5人しかいないサービスの達人、サービスマスターです。 あまり書いてしまうとネタばれになってしまうのですが、センスが良いと思われる簡単な方法、エルメスの80万円のスーツより品質の良いスーツを10万円で手に入れる方法、衣料品を買うときのベストタイミング、サイズが合わなくなった洋服の有効活用・・・などなど。 目からウロコのお話がたっぷり聞けました。 1時間の対談でわかったこと。それは、衣服に関する賢いお金の使い方に大切なことは、資産運用と同じ「現状把握と目標設定」だということです。 例えば、自分がどんな服を今持っているのか、きちんとわかっている人はあまりいません。この週末にクローゼットに入って
DeNAの南場智子さんに教えてもらったコンサルタントと社長の違い - 内藤忍の公式ブログ SHINOBY'S WORLD
DeNAの南場智子社長が社長を辞任することが、ネット上で話題になっています。業績絶好調の会社の創業者社長の退任、しかも理由がパートナーの看病のためというのが、日本の大企業では珍しいことがその理由でしょう。 実は、南場さんとは10年以上前にお会いしたことがあります。DeNAとマネックスの創業時のメンバーが数名集まって、赤坂で飲んだことがあるのです。当時、DeNAはまだビッダーズというネットオークションサイトの運営が主力事業でしたが、ヤフーに大きく差をつけられて、苦戦していた時期です。マネックスも赤字が続いており、お互いにベンチャーの立ち上げ時で苦しんでいた頃でした。 その後、南場さんには講演をお願いしたり何度かお目にかかりましたが、傍目に見ても経営者として成長されていくのがよくわかりました。 そんな南場さんのお人柄を知ることができるのが、日経WOMANオンラインに掲載されたこちらのコラムです
終身雇用が安定ではなく、リスクになることがようやく認知されはじめた - 内藤忍の公式ブログ SHINOBY'S WORLD
＜業務連絡＞ 【福岡近辺の皆さまへ】6月10日に地元情報誌アヴァンティ福岡さん主催のセミナー「お金とキャリアで人生を変えるための7つのリスト」があります。先着50名。お早めにどうぞ！ --- 以前ブログで、高校生にお金の授業をはじめたことをご紹介しました。彼らに将来何になりたいかを聞いてみると、公務員という回答が意外に多いのです。理由を聞くと、安定しているから、という答えでしたが、親からの影響を受けているのでしょうか？ しかし、公務員という仕事は果たして安定しているのでしょうか？転職して、他の仕事もできるような市場価値のある人は別ですが、終身雇用という安定だけを求めて組織に依存するのはむしろ危険ではないかと思います。 人事評論家の城繁幸氏が書いているような「市場価格を持たない人間は、組織と運命を共にするしかありません」という状態になってしまうからです。 組織や規制に寄りかかった安定とい
「なぜ桃太郎はキビ団子ひとつで仲間を増やせるのか？」−ストーリーで会社を伸ばす方法 - 内藤忍の公式ブログ SHINOBY'S WORLD
＜業務連絡＞ 日経WOMANオンラインの連載45回目「今よりいい仕事を探す方法」。F子さんとH子さんのまとめです！ --- ちょっと変わったタイトルの本を送っていただき、読んでみました。「なぜ桃太郎はキビ団子ひとつで仲間を増やせるのか？」。タイトルと装丁は、何だか奇抜なのですが、たくさんの気付きがあった本なので、紹介します。 帯には、ポジショニング戦略、ストーリー戦略、Webマーケティング、と書いてあります。中小企業の商売のポイントを著者の経験も踏まえてわかりやすく書いてある本です。コストを削るといった財務的な話ではなく、トップライン（売上）を伸ばすための具体策がたくさん出てきます。 中小企業の売り上げを伸ばすには、とにかく知名度をあげることです。となると、同業他社との差別化という話になりますが、多くの会社の間違えは、価格と品質で勝負しようとすることだ、と著者は言います。 それよりも必
学歴ってなんだろう？ − 30年前の東大にいたのは、こんな人たちだった - 内藤忍の公式ブログ SHINOBY'S WORLD
（日本昔話なので、興味の無い方はスルーしてください） 昨日のこのコラムに100以上のツイートがありました。 もう30年近く前のことになりますから、今さらそんな話をされても・・・と思うかもしれませんが、東京大学のことを書いてみたいと思います。 私は、高校時代の成績はあまり良くありませんでした。進学校ではありましたが、都立高校で成績は中の上くらい。予備校の模擬試験も成績優秀者になったことなど一度もなく、いつもギリギリに慌てて勉強する一発勝負タイプです。 なので、大学に入って一番驚いたのは、クラスメイト同士が模擬試験の成績優秀者として既に知り合いだったということでした。ラサールのA君と開成のB君、東大寺学園のC君は会ったことないけど知り合い。それぞれが模擬試験で全国に名をとどろかせていた。低空飛行している私には、そんな高いレベルでの空中戦があったことさえ知りませんでした。 ある友人の下宿に遊びに
震災後に東京湾岸の高層タワーマンションを買う理由 - 内藤忍の公式ブログ SHINOBY'S WORLD
震災によって、世の中の価値観が大きく変わり、それがモノに対する価値も大きく変えていることに気がつきます。例えば、 在庫はなるべく持たない→ある程度在庫を持った方がイザと言う時安心 タワーマンションの高層階は快適→高層階は停電すると陸の孤島の可能性あり シロガネーゼより、浦安で「マリナーゼ」→液状化する場所に家を建ててはいけない 東京電力株で安定配当を→今や最大の仕手株 中国製食品は安全性に不安→日本製食品は安全性に不安 こんな世の中の動きに敏感に反応している人がいる一方で、世の中には人の逆を行く人もいるのです。 昨日聞いたのは、震災後に東京湾岸のタワーマンションを物色しているという個人の話です。震災後、日本では不動産の買い手は急激に減りました。不動産を保有することに対するリスクが地震で強烈に認識され、買うのをためらう人が急増したからです。その中でも高層マンションは、「高層難民」のリ
顔が可愛い人と骨格が良い人では、どちらが女性タレントとして成功するか？ - 内藤忍の公式ブログ SHINOBY'S WORLD
私がコラム「学校では教えてくれないお金の付き合い方」を連載しているフジテレビのWebサイト少年タケシのイメージガールオーディンションがあり、審査員としてお台場に出かけてきました。 1000人以上の応募があったという今回のオーディションですが、ファイナルに残ったのは18名。13歳から22歳までの女子が一堂に並ぶ姿は圧巻です。 審査は、自己PR、セーラー服を着ての演劇、そして最後がエアギター、という構成でした。個性的な人が多く、楽器の演奏を見せる人から、喉を鳴らすという特技（？）を見せる人まで様々ですが、審査員として選ぶ立場からオーディションを見ると、タレントさんのマーケティングというものが少しわかったような気がしました。 例えば、審査員の中にミスマガジンの目利きをされているIさんという方がいらしたのですが、彼の視点は、少年誌なら隙のある顔（ヤングマガジン）、中年誌（アサヒ芸能、週刊大衆）なら
菅首相がリーダーとしてイケてないのは「ピーターの法則」で説明できる - 内藤忍の公式ブログ SHINOBY'S WORLD
＜業務連絡＞ マネー･ヘッタチャンさんの新作「マッチポンプ売りの少女」の裏話を聞けるこちらのイベントは定員になりました。引き続き、キャンセル待ちで受付中です。よろしくお願いいたします。 --- 震災でわかったことは、平時に問題なく仕事をしていたリーダーが、有事になると必ずしも有能とは限らないということです。 企業経営者で見ると、サントリー、ソフトバンク、楽天、といった創業者オーナー型の会社が、迅速な意思決定をして、世間に対しても上手にアピールしているように見えます。サラリーマン経営者が全員ダメとは言いませんが、緊急性の高い時には、コンセンサスを重視して調整していくようなやり方では、時間が足りません。 ピーターの法則というのがあります。これは、南カリフォルニア大学のローレンス・ピーター氏が提唱したもので、この本の中に書かれています。それは、 ・階層社会では、昇進は、無能レベルになるまで続
なぜ、テレビに出ているあの人の説明はわかりやすいのか？ - 内藤忍の公式ブログ SHINOBY'S WORLD
＜業務連絡＞ 【マネックス証券でお取引されている皆さまへ】マネックスポイントを日本赤十字社の「東北地方太平洋沖地震義援金」に交換できます。詳しくはこちらのページをご覧ください。 --- 地震に関連する報道が続いています。被災地の状況も原発の事故処理も関東地区や東北地区の停電も厳しい状況です。 今回のように、地震や大きな事故が起きると、今まで見たことも無い様々な分野の専門家の方が登場して、ニュースの解説をしてくれます。大学の先生や研究機関の方が多いのですが、彼らの話し方によって、イメージが大きく変わることに気がつきました。例えばこんなことです。 １．声のトーンは低く、ゆっくり話す方が信頼度が高くなる 甲高い声の説明よりも、低めでゆっくりと説明をされた方が、聞きやすいし、言っていることに信頼度が高いように思えてきます。特に、キャスターなどに極端な質問をされたような時に、それをサラリとかわし
学生時代にやっておいたら良かったと後悔している5つのこと - 内藤忍の公式ブログ SHINOBY'S WORLD
学生の投資サークルの連合体というこちらの団体の取材を受けました。企業からスポンサーを募り、広告を集め、1万部も発行するフリーペーパーを制作し、各学校で手撒きしているそうです。年に2回発行ということですが、最新号を見せてもらうとインタビューあり、豆知識のページありとプロ顔負けの素晴らしい出来栄え。学生だけでの力でここまでやれるとは、正直驚きでした。 4月に発行される最新号に、今回の取材も掲載されるということでどんなものが完成するのか今から楽しみです。 それにしても、最近の若者は草食系とか欲がないとか、言われていますが、個人的には自分の世代よりやる気のある優秀な若者が増えているように思います。ただ、個人差が大きく、やる気のある人と無い人の格差が広がっているだけではないでしょうか。 自分の学生時代を振り返ると全てが何だか中途半端で、何かを成し遂げたという、達成感は残念ながらありません。成績もそこ
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