もう一人の支えは「整体師」 あの時、流血する羽生に寄り添い、肩を抱きかかえていた初老の人物を、覚えている人も多いだろう。個人トレーナーで整体師の菊地晃氏だ。 羽生にとって菊地氏は「精神安定剤」とも言われ、喘息の治療にも関わってきたとされるが、菊地氏は気功術のようなものを使うため、一部週刊誌で「怪しげな人物」と取り上げられたこともある。 「かつて横綱・貴乃花がそうだったように、スポーツ選手は整体師や占い師に心酔しやすい。菊地氏は『チャクラの仙人』などと呼ばれ、ファンの間でも胡散臭いと思われているようですが、羽生本人はもちろん、羽生の両親からも絶大な信頼を得ています」(前出のスポーツライター) 仙台市内にある菊地氏の接骨院を訪ねると、取材は拒否されたが、施術を受けながら少し話を聞くことができた。 「僕が羽生君の精神的な支えになっている? そんなことはありません。僕はただの整体師です。むしろ羽生