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2020年7月13日のブックマーク (1件)

  • 半世紀前の日本映画「しとやかな獣」がスゴい理由

    高橋秀樹[放送作家/発達障害研究者] *** すごい映画を見た。新藤兼人・原作脚、川島雄三・監督『しとやかな獣』(1962年・昭和37年)である。これまで見ていなかったのは筆者の怠慢である。おそらく、アカデミー賞『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督も、パルム・ドール『万引き家族』の是枝裕和監督も、目を見張ってこの映画を見たのではないかと推測する。 「日映画の父」牧野省三が映画の三大要素と指摘した「スジ、ヌケ、動作」にそって、『しとやかな獣』を紹介する。 「ヌケ」は、映像である。 映像が捉えるのは、前田家の4人が住む2DKほどの公団アパートである。この家のリビングを定点にしてワイドスクリーンで捉えている。様々な視点にカメラは移動するが、この視点はあり得ないと思われる視座へも、躊躇なくカメラは移動する。視座は登場人物の感情である。 「動作」は、芝居である。 よくぞ集めた芝居の上手

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