タグ

恋愛漫画に関するhizkiのブックマーク (12)

  • 『煙と蜜 第三集』長蔵 ヒロコ

    婚約の理由 そもそもなぜ、年の離れた姫子と文治様の婚約が成立したのか。今回その理由が明かされます。姫子の祖父である御隠居様が二人の婚約を決めたそうです。 そして文治様の家はなんと男爵家。ただ当時の男爵は貴族や武士ではなく、戦争の功績などで後から与えられるものも多く、経済的には苦しいようです。 一方の花塚家は御隠居様が一代で築き上げた成金。家同士の利害で成立した婚約ですが、御隠居様は年の離れた二人の婚約に対して済まない気持ちもあるようです。 姫子のお友達 帝都・東京から引っ越してきた姫子にも友だちができます。おおらかな野乃目と姫子にライバル意識を燃やす鬼頭リン。 二人が花塚家に遊びに来るのですが、大きな家と美人な女中たち、そして婚約者の文治様を紹介され、すっかり毒気を抜かれるリンなのでした。 当時は今以上に東京への憧れが強かったので、リンちゃんも羨ましさと妬ましさでついツンツンしちゃったので

    『煙と蜜 第三集』長蔵 ヒロコ
  • 『煙と蜜 第二集』長蔵 ヒロコ

    煙草と風呂炊き 大正時代は男女問わず喫煙家が多く、文治様も常に煙草を吸っています。うっかり切らせてしまうと、さすがの文治様もぼーっとしてしまいます(笑)。 姫子はいつもと違う文治様のふわふわした様子を愛おしく感じてしまうのです。 煙草は女中頭の龍子ねーねから拝借しました。龍子ねーねも喫煙者ですが、溺愛する姫子の前では絶対に吸いません。 姫子はそんな「大人の愉しみ」である煙草の味を想像し、早く大人になりたいと思うのです。 『煙と蜜』の魅力のひとつに、大正時代の細やかな生活描写があります。龍子ねーねが風呂炊きをするのですが、これがかなり大変。 何度もバケツで風呂釜に水を張ったら、細かい枝から徐々に薪をいれて風呂を炊きます。当時、家にお風呂がある家は珍しく、貴重なものでした。 軍と家庭 文治様は部隊を預かる大隊長なので、予算の管理から部下の統率まで、頭の痛いことばかり。でも、花塚家に来るときは軍

    『煙と蜜 第二集』長蔵 ヒロコ
  • 大正時代の年の差婚『煙と蜜 第一集』 長蔵ヒロコ

    『煙と蜜 第一集』 あらすじ 大正5年、名古屋。 12歳の姫子には婚約者がいる。婚約者の文治は陸軍将校で年の差は18歳。年の離れた許嫁だけど、姫子は文治を慕い、文治もまた姫子を大切に思っている。 3年後、姫子が15歳になった時、二人は夫婦になることが決まっているのだった。 「年の差婚」という設定 これは大正時代だからこそ、成り立つ設定だと思います。当時は年の差婚も珍しくなかったから。 しかし、政略的な関係を超えて姫子と文治はお互いを尊重しあっています。 12歳といえばまだ、男性を怖がってもおかしくはない年頃ですが、姫子は最初から文治のことを慕っているんですよ。 昔は女性の地位も権利も低く、「幼」は子どもを多く産めるメリットと性的対象としか考えない男性が多い中、文治様一人の女性として姫子を扱ってくれています。(それも紳士的に!) そりゃ好きになっちゃいますよ。 大正時代の暮らしと社会 物語

    大正時代の年の差婚『煙と蜜 第一集』 長蔵ヒロコ
  • 『娚の一生4 結婚』 西 炯子

    登場人物たちのその後 かつて海江田に片思いしていた秘書・西園寺真保は結婚を前に連絡がとれなくなったり、以前母親に捨てられた子ども・マコトが訪ねてきたり。 ただ以前よりも、海江田とつぐみの関係がしっかりしているので、つぐみも海江田の突然の出奔(西園寺と最後のデートや実の父親との面会)に対しても、信じて鷹揚にかまえています。 ただ、男の編集者との関係を疑って尾行をして失敗してしまうドジっぷりもみせるんですけどね。 また、ふたりの出逢いのきっかけとなったつぐみの祖母と海江田、小さい頃のつぐみのエピソードも。 20代の海江田はクールな50代と違い、若者らしい直情的な行動を起こしたりして、なんか微笑ましいです。

    『娚の一生4 結婚』 西 炯子
  • 『超訳百人一首 うた恋い。【異聞】うた変。2』 杉田 圭

    藤原定家と式子のシーソーゲーム うた恋いのメインキャスト、藤原定家と式子内親王の恋。道ならぬ恋の悲劇…のはずなのですが、もうバカップルです、この二人。 一応時代は平安末期、政情不安なこの時期ですが、式子さまが住まいを移られたのをいいことに定家が夜中に忍んできちゃったり、シーソーゲームが続きます。 失恋が原因でぐれてしまった、清少納言のヤンキー兄貴VS藤原行成のバトル、小野篁と義理の妹、比右子との結婚のドタバタ(当時は異母兄弟の結婚はアリ)など、編で描かれなかったエピソード満彩です。 前作『うた変1』はこちら

    『超訳百人一首 うた恋い。【異聞】うた変。2』 杉田 圭
  • 『娚(おとこ)の一生 3』西 炯子

    と、思ったら最後はなんとかハッピーエンド。ほっとしました。つぐみちゃんにも海江田さんにも幸せになって欲しい…。 イケオジ王子とクズ元彼 今回は海江田さんがますますかっこいい。 いつもはクールなのに少年時代のことをつぐみに突っ込まれててれたり、内緒でウエディングドレス注文して見つかったら顔真っ赤。なんてかわいい50男なのだ! そして、地震に被災したつぐみを助けるため、バイクや自転車を乗り継いで現地へ向かう!老体に鞭打って頑張るナイトのようです。 そして、今回そんな海江田さんのかっこよさを引き立たせるようなクズ男・つぐみの元カレ登場。 こいつがもう最低で。「彼女はおれのことがずっと好きなんだ」と勘違いのアプローチ。 もう、読んでて怒りを通り越して怖い… それで結局、他にも女がいやがる。 なんでつぐみはこんな男と…と思ったのだけれど、それが彼女の恋愛下手ゆえということなのでしょうか。 最後は海江

    『娚(おとこ)の一生 3』西 炯子
  • 『娚(おとこ)の一生 2』西炯子

    大人のムズキュン恋愛 あー、もうじれったい! お互いその気はあるくせに、なかなかくっつかないんですよ。 つぐみは真保とか海江田あての女性からの手紙にもグラついて自信なくすんだけど、海江田さんは時に毒舌を吐きながらも、つぐみの心がほどけるのをやさしく待っていてくれる。 でも、結構イロイロやっちゃったりもするのですが。 しかし以外にもつぐみの両親、親戚連中は海江田との仲を応援していて「おばあちゃんの遺産だと思ってもらっておきなさい!」とつぐみをけしかけます。 あとはつぐみの気持ちひとつなのですが、大人の恋愛は時に高校生以上にじれったい。 つぐみのお母さんの「世間体なんて、世間がべさせてくれるわけじゃなし、そんなことは関係ないの」というセリフが好きです。 ほんとにそうだ。 海江田の過去と捨てられた子ども 海江田とつぐみの中がギクシャクしている時、家に知らない子どもが隠れていました。遠縁の子らし

    『娚(おとこ)の一生 2』西炯子
  • 『娚(おとこ)の一生 1』 西 炯子

    『娚(おとこ)の一生 1』あらすじ 電機メーカー課長のつぐみは30半ば。過去の恋愛に傷つき、長期休暇で田舎の祖母の家を訪れるが、まもなく祖母は鬼籍に。 仕事を在宅勤務に切り替え、そのまま祖母の家に暮らすつぐみの前に、祖母から離れを鍵をもらったという大学教授・海江田が現れる。 海江田に説得されたつぐみは、なりゆきで同居を始めることに。 彼は祖母が以前、講師をしていた大学の学生でずっと祖母に片思いをしていたが、葬儀の時つぐみを見かけて一目ぼれをしたと話す。 海江田からの強引なアプローチ、マイペースで毒舌な態度にふりまわされるつぐみ。 しだいに海江田に心を開いてゆくけれど、彼女の胸にささる過去のトゲは容易には抜けないようで… イケオジ、ベタ甘の海江田教授 この漫画の何がいいかって、海江田教授のキャラクターにつきると思います。関西弁を話し、メガネに煙草、スーツ+ベストを着こなすセクシーな大人の色気

    『娚(おとこ)の一生 1』 西 炯子
  • 『ララバイ・フォー・ガール』松崎夏未

    ララバイ・フォー・ガール 真面目な優等生かなとギャルのゆきな。 かなはゆきなの「120%全力で今を楽しむ」姿に憧れにも近い気持ちを抱く。ゆきなは、厳しい母に自分を押さえつけてきた自分を解き放ってくれる魅力にあふれていた。 けれども、将来を考え始めた頃、ふたりはケンカ別れをしてしまい…。 共通点のなさそうな優等生とギャルの女の子が仲良くなっていく姿、メイクをしたり、一緒にハンバーガーをべたり。 こうした何気ない女子高生の日常は、永遠に続くようでいて、実はとても短いのです。 今夜、ヴォーグのフロアで 読者モデルのありさは彼氏もいて、自分の「かわいい」に自信があり、地味な花岡にも優越感を持っていた。 しかし、ありさの若さはあっという間に消費され、一方、同窓会で会った花岡はユニバースに選ばれるほとの美貌の持ち主になっていた。 若さと美しさにあきらめをつけるか、復讐のためにそれを追い求めるか。どち

    『ララバイ・フォー・ガール』松崎夏未
  • 海野つなみの初連載漫画『彼はカリスマ』海野つなみ

    『彼はカリスマ』あらすじ 未来を夢で見ることができる予知能力者・一(にのまえ)晴生。印象的な声と持って生まれた能力で入学当初から「カリスマ」として人気を集める。 そんなにのまえに「おまえは運命の相手だ。」と勝手に宣言された珠実は、反抗してみるものの、にのまえとその信者たちの協力によってどんどんカリスマのペースに乗せられてゆく。 はたして珠実にバラ色の高校生活はやってくるのか?

    海野つなみの初連載漫画『彼はカリスマ』海野つなみ
  • 『超訳百人一首 うた恋い。4』 杉田 圭

    身分違いのかりそめの恋 藤原満子と壬生忠岑の一夜の恋。年若の帝に嫁がされる藤原満子は、花の盛りを散らす前に、下級貴族の忠岑とかりそめの恋を仕掛けることに。 しかし、忠岑はそんな満子を思い、かりそめの恋に情熱をもって応えるのでした。 箱入り娘の決死の思いに応えてあげる忠岑が大人ですてきです。こんな後朝の和歌(ラブレター)をもらったら一生の思い出にできそうです。 紀貫之の恋 女性が書いたように描いた『土佐日記』の作者・紀貫之。 彼の母親は内教坊(歌や舞を披露する妓女のいる部署)の女性だったらしく、物語も幼なじみの妓女との恋と和歌を交えて描かれています。 人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香(か)ににほひける あなたの心は変わってしまったのだろうか。梅の香りは昔のままなのに。そんな切ない和歌になぞらえた物語です。 負け組たちの珠玉の和歌 『うた恋い4』では、藤原氏以外の氏族の和歌を取り

    『超訳百人一首 うた恋い。4』 杉田 圭
  • 清少納言のエモい言葉『超訳百人一首 うた恋い。3』 杉田 圭

    宮中での華やかで政治的駆け引きを含む応酬にもその才能を発揮。元ダンナは風流を介さない朴念仁だったらしいですが。 なかでも書家として名高い藤原行成も清少納言と交友関係があったとは知りませんでした。 行成との和歌の応酬の中に、孟嘗君の故事をさらっと混ぜて返すセンスはさすがだな。 夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ 清少納言の仕えた中宮定子とその一族は、藤原道長との政権争いに敗れ、このあと衰退の一途をたどっていきます。 でも清少納言は、定子の華やかな時代だけを切り取り、枕草子に描いたのだそうです。 DVD付き特装版には絵巻物語「うき世の月」が収録。1巻に収録された道雅と当子内親王の悲恋物語です。通雅は定子の兄・伊周の息子なんですね。 いろんなところでつながっているなあ。買うならDVDつきがおすすめです。 うた恋い。シリーズ 『超訳百人一首 うた恋い。』…百人一首選者の

    清少納言のエモい言葉『超訳百人一首 うた恋い。3』 杉田 圭
  • 1