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2020年10月10日のブックマーク (1件)

  • 「血の窓」、あるいは人の行き違いについて - やすだ 😺びょうたろうのブログ(仮)

    明治十四、五年の頃、河内の生駒山の麓の住道(すみのどう)村に、辰造とお留という若くて仲睦まじい夫婦がいた。ところが夫の辰造は眼を患い、仕事に就けなくなってしまった。 生活は貧窮し、やむなくお留は奉公に出る決心をした。こうして二人はしばらくの間、離れ離れに暮らすこととなった。 お留は奉公先で一生懸命働き、主人の受けもよかったが、ある時、肥屋が同じ郷里の出だというので夫の様子を問うたところ、 「辰造はすでに病気もなおり、美人の嫁をもらって楽しく暮らしている」 と肥屋が言ったのでお留は愕然とした。 その夜、お留は早めに休みを貰って二階に上がったが、翌朝になっても起きてこなかった。 不審に思い御寮人が様子を見にゆくと、お留は窓の手摺を両手でしっかり握り、黄楊(つげ)櫛を逆さまにくわえた状態で息絶えており、あたり一面は血だらけであった。 驚いていると、住道村の者たちがやって来て「お留さんはいますか」

    「血の窓」、あるいは人の行き違いについて - やすだ 😺びょうたろうのブログ(仮)
    honehonerock
    honehonerock 2020/10/10
    実家にめっちゃ近いぞ住道村。失わなければ不信が払拭されない怖さと悲しさは確かに普遍的なものとしてあるよなー。僕は「ごんぎつね」を想った。