雇用流動化の話をすると、たまに、 「それでは椅子の奪い合いになるだけではないか」 というような人がいる。いや、そうなんですよ、日本人同士、椅子の奪い合いをさせるのが目的なんですけど、何か問題でも? 今の日本に絶対的に足りないものは、バラマキでも規制強化でもなく、椅子の奪い合いなのだ。 >>29歳の働く君へ・記事一覧 「日本式の方が人に優しい」とは言い切れない たとえば米国では、不況になると逆に労働生産性は上昇する。理由は簡単で、不採算事業を整理するため、全体の生産性は上昇するわけだ。当然、リストラされる労働者も出るが、彼らは新しい職を得るために奮起し、また新たな競争を始めることになる。 この一連の流れこそが経済に新陳代謝をもたらし、経済成長をもたらすものだ。 一方の日本では、正規雇用の規制が強すぎて、こういった新陳代謝はなかなか進まない。大企業なんて、過去10年以上一度として黒字化してない