「ケイパビリティ(Capability、直訳すると、「能力」「才能」「素質」「手腕」を意味する)」とは、企業成長の原動力となる組織的能力や強みのことを指し、経営戦略を構成する上で重要な概念として考えられています。 従来の戦略では、取り扱う商品をその市場性や価値といった外的な側面によって競争優位性を持たせることを意味してきました。ケイパビリティを活用した戦略では、内的な側面である組織としての強さを武器に優位性を創出します。 ケイパビリティでは、資本や財産権、技術や設備といった資産に依拠せず、それらを活かし、創造することを重要視します。つまり、ケイパビリティは「能力」であって、「資産」ではないということです。例えていうと、自社が所有する油田という資産に依存する企業の戦略と、新規油田の発見や開発能力の向上に力を入れる戦略では、後者のほうがケイパビリティを汲んだ成長戦略であることは明白です。ケイパ