東日本大震災で大きな被害を受け、日立市が「震災復興のシンボル」として取り組んできた市役所の新庁舎整備で、庁舎東側の大屋根広場が完成し、記念式典が30日、同広場で開かれた。分散していた行政機能を集約し、防災拠点化した新庁舎は、美しい曲線を描くアーチ状の鉄板が連なる大屋根広場と北側駐車場を合わせて同日、グランドオープンした。震災から8年が過ぎ、同市の復興事業は完了した。 大屋根広場は、新庁舎が開庁した2017年7月以降、第2期工事として、旧庁舎を解体した跡地に整備された。広さは約3000平方メートルで、八つのアーチ状鉄板をつなぎ合わせ、柱で支える構造だ。大規模災害時には市民の一時避難場所になるとともに、災害支援物資などの集積場所として活用されるほか、イベントでも使われる。 同広場内には多目的ホール棟と空が見える中庭広場、バスとタクシーが乗り入れる交通広場を設置。多目的ホール棟にはいずれもガラス