2019年12月25日のブックマーク (2件)

  • 化石賞を有難がっているのは日本くらい

    有馬純 東京大学公共政策大学院教授 今回のCOP25でも化石賞が日の紙面をにぎわした。その一例が12月12日の共同通信の記事である。 【マドリード=共同】世界の環境団体でつくる「気候行動ネットワーク」は11日、地球温暖化対策に消極的な国に贈る「化石賞」に日とブラジルを選んだと発表した。小泉進次郎環境相が同日の第25回気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)の演説で、脱石炭など意欲的な姿勢を示さなかったのが理由。2日に始まった会議で2回目の受賞となった。 化石賞は環境団体が各国の発言内容をチェックして、ほぼ毎日発表している。1回目は梶山弘志経済産業相が国内での会見で、石炭火力発電の利用を続ける方針を示したのが理由だが、今回COP25に参加した小泉氏も脱石炭触れなかったことで、改めて厳しい目が向けられた。 温暖化に歯止めがかからないとの危機感から世界では脱石炭の流れが決定的だが、日は二

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  • 【中東見聞録】イスラエルが右傾化に見える本当の理由(1/3ページ)

    イスラエルで2020年3月に、わずか1年足らずで3度目となる総選挙が行われることになった。右派政党リクードを率いるネタニヤフ首相と、中道右派の政党連合「青と白」を束ねるガンツ元軍参謀総長が、2度の総選挙を経ても連立交渉をまとめられず、それぞれ組閣に失敗したためだ。右派主導の権力闘争と政治空転が続くなか、左派系勢力は完全に埋没。パレスチナとの和平問題などほとんど議論にもならない状況は、今後も続きそうだ。 (前中東支局長 大内清) ■空転する政治 イスラエル国会(クネセト、定数120)は、全国1区の完全比例代表制である。同じ議院内閣制でも、単純小選挙区制をとる英下院や、小選挙区と比例代表を併用する日と違って、ひとつの党が過半数を制することはまず不可能なシステムとなっている。少数政党が乱立しやすいからだ。 このことを踏まえた上で、簡単に状況を整理しておこう。 今年4月と9月に行われた2度の総選

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