配達に向かうヴァン。滞在資格の関係で週に28時間しか就労できないため、短時間に効率よく配達を行なう ■フードデリバリーと不法就労 コロナ禍以降、私たちの暮らしを大きく変えたのがフードデリバリーサービスの流行だ。最大手の「ウーバーイーツ」のほか、「出前館」「menu(メニュー)」「ウォルト」などの各社がしのぎを削る。いまや食事どきに保温カバンを背負って自転車をこぐ配達員たちの姿は、都市部ではすっかりおなじみの光景になった。 ところが今年6月22日、流行に冷や水を浴びせるような不祥事が報じられた。ウーバーイーツ日本法人と同社の代表社員だった47歳女性と、コンプライアンス担当の36歳女性が、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いで、警視庁により東京地検に書類送検されたのだ。 直接の理由は、昨年6月~8月に不法滞在者のベトナム人男女ふたりを「配達パートナー」(配達員)として雇い不法就労を助長したとさ