3月には英国大手格付け会社フィッチ・レーティングスが、そして5月には米国スタンダード・アンド・プアーズが初めて比国債を投資適格に格上げするなど、海外からの投資マネーが流入している。 とにかく今この国は絶好調だ。2010年「汚職なければ貧困なし」をスローガンに掲げ当選したベニグノ・アキノ大統領の国民支持率は70%超。OFW(Overseas Filipino Workers)からの送金が順調で、GDPの約1割にあたる2兆円をこの海外出稼ぎ労働者からの送金が占める。 高度成長期の日本と重なるフィリピン、消費意欲も旺盛 ここ最近の数多くの日本企業の進出を横目に、フィリピンに住んで15年、長らく日本企業のフィリピン進出支援をしてきた和橋総研の三宅信義社長は、「以前のフィリピンはダメトラと言われ続けた昔の阪神タイガースみたいなものでしたから」と、最近の好調ぶりに目を細める。 確かにマルコス政権以降の