自民党の石破茂前地方創生担当相が連日、メディアに露出し、安倍晋三政権への批判を強めている。東京都議選で自民党が惨敗し、安倍晋三内閣の支持率も急落する中、党内では「安倍降ろし」ととらえる見方も出ている。「ポスト安倍」をにらんで存在感の発揮に躍起なようだが、石破氏の「孤立化」に拍車がかかるリスクをはらむ。それでも批判は止まらない。 石破氏は12日も都内での講演で政権批判を展開した。矛先は「地方創生」「1億総活躍社会」「人づくり革命」など政権が掲げる看板政策の変遷。「大河ドラマではないので、1年ごとに出し物が変わるのはいいことではない」 昨年8月の内閣改造で閣外に出て以降、政権と距離を置く石破氏はメディアを通じ総裁任期の延長や憲法改正で異議を唱えてきた。都議選後はメディアの出演要請が殺到している。惨敗で揺れる「安倍1強」体制にあって、党内で異論を唱える貴重な存在となっているためだ。この10日間で