新型コロナウイルスの感染が拡大してから1年半、医療の「ひっ迫」という言葉はよく耳にしてきましたが、関西地方では先月「実際に崩壊した」との声があります。 崩壊すると、一体何が起きるのか。ある医師の告白です。 関西のとある病院では先月、重症者が30人に達しました。しかし、人工呼吸器がある病床は14しかなく、誰を救い誰を諦めるのか“命の選別”を余儀なくされました。 医師:「悩んで決められなかったら、その人たちはどんどん悪くなっていく。30分以内くらいに判断しないといけない。どんなふうに選んだらいいのか、僕らも答えを持ちません。若くて寿命が長く残っているであろう30代、40代、50代を優先して運ぼうと」 病床が空いた時、医師が選んだのは、ずっと待っていた高齢者ではなく、新しく運ばれてきた若い世代でした。 医師:「つらいのは、自分の親が70代だったりする。70代くらいだと、半分以上の方は元の生活に戻