【ソウル=中島健太郎】北朝鮮から軍事境界線を越えて韓国に流れる河川・ 臨津江 ( イムジンガン ) の水量が16日夜から17日未明にかけて急激に増え、下流の韓国国内で漁業用の網が壊れるなどの被害が出た。 北朝鮮が事前通報なしに上流のダムの水を放流したとみられ、韓国メディアは「水の爆弾による奇襲」(中央日報)などと報じている。 韓国水資源公社によると、軍事境界線の南にある韓国内の 郡南 ( クンナム ) ダムへの流入水量は16日午後6時に毎秒97トンだったが、17日午前1時半に同532トンと5倍に増えた。付近で大雨は降っていないため、韓国側は北朝鮮による放流とみている。 2009年に北朝鮮の無断放流により韓国内で6人死亡する事故があった。北朝鮮は、その後、南北間の軍事通信で放流を事前通報すると約束。しかし、今年2月に韓国政府が 開城 ( ケソン ) 工業団地の操業を全面中断したことを受け、北