北アイルランド・ニューリー郊外の対アイルランド国境に残る使われなくなった検問所(2018年11月14日撮影)。(c)AFP / Paul Faith 【4月15日 AFP】英領北アイルランドに和平が訪れた時、わずか7歳だった私には、人々の30年間の暮らしぶりを物語る激しい戦闘の記憶はない。 あれから20年。私は全長500キロにおよぶ対アイルランド国境沿いを1週間かけて旅し、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)によってあの暗たんたる日々に逆戻りする恐れについて、地元住民に話を聞いた。 私が国境付近で目にしたのは、驚くほどの復興力を持ち、それでいて迫りくる混乱の脅威に対しては極めて脆弱(ぜいじゃく)な町の姿だった。 ビデオジャーナリストのウィル・エドワーズ(Will Edwards)氏との旅は、アイルランドの首都ダブリンにある私の自宅から始まり、そこから北アイルランドの国境