米大統領選の決着は、終盤までトランプ、バイデン両陣営が大接戦を続ける中西部重要州オハイオでの結果次第となってきた。最新の情勢分析は―。 「オハイオを制した者が大統領に」―古くからの定説通り、過去31回の大統領選挙中、29回で同州勝利者がホワイハウスの座を射止めてきた。とくに共和党にとっては、同州を落とした候補で大統領に選ばれたケースは史上1度もない。それだけに全米の趨勢を占う「先刻者bellwether」とも位置付けられてきた。 同州の中でも州都で最大都市コロンバス(人口78万人)は古くから、企業が新製品開発に際し、一般消費者の反応を事前に探る「テスト都市test city」として知られてきた。筆者もかつて取材したことがあるが、商工会議所には洗剤、医薬品、台所用品など幅広い分野にまたがり同市で試験的に販売され、後に新製品として全米でヒットした有名メーカーの成功例のパンフレットが数多く用意さ