【ニューヨーク=柳沢亨之】20日付米紙ニューヨーク・タイムズは、反体制デモが続く中東、イエメンの医師らの話として、同国治安部隊が首都サヌアなどで、デモ鎮圧のため、神経ガスの一種を使っている可能性がある、と報じた。 同紙によると、17日に催涙弾を浴びたデモ参加者らは発作や身震い、口から泡をふくなどの異常反応を示した。このため医師は神経ガスやリン系殺虫剤の解毒剤で治療にあたった。ただ、催涙弾には「CNガス」や「CSガス」など通常型の催涙ガスの含有を示したラベルがはられている。有効期限を10年も過ぎた催涙弾も使われたという。 神経ガスの保有や使用は、化学兵器禁止条約で全面的に禁じられており、イエメンも2000年に同条約を批准している。