社説 普天間移設 「最低でも県外」実行を2010年3月24日 鳩山由紀夫首相は23日、米軍普天間飛行場を全面返還しない可能性を記者団から問われ「すべてをゼロベースで考えている」と言明、普天間飛行場を存続させる可能性を示唆した。鹿児島県徳之島などへの分散移転による解決策を念頭に置いていると思われる。 市街地の中心部に位置する普天間飛行場を残したのでは、危険性はいつまでも残る。返還自体を白紙に戻すなら、これまでの議論は一体何だったのか。後退も甚だしい。県民を愚弄(ぐろう)するのはいいかげんにしてほしい。 政府内で浮上した案のうち、シュワブ陸上案に対しては、名護市議会が3月8日、反対の意見書と抗議決議を全会一致で可決した。勝連沖案に対しては19日、うるま市議会が反対する意見書を全会一致で可決している。地元が受け入れる可能性は皆無だ。だからといって「普天間」を存続させるというのは最悪の選択だ