会社員ならだれでも、「コンプライアンスは大事」と考えている(と思う)。しかしながら、そう思っていたとしても、危ない橋を渡りそうになることがある。今回はその典型的な例、すなわち「損失と違法のせめぎ合い」を紹介したいと思う。 以下は、宣伝部と営業部の同期の課長の会話である。 佐藤宣伝課長 プロモーション案はもうバッチリ決まったし、タレントさんも確保した。ポスターも販促グッズもしっかりとスケジュールに乗っている。今回は久しぶりになかなか良い手応えだ。ところで営業は売り込みの体制はしっかりとできてるの? 田中営業課長 うん。うちもバッチリだ。今回の商材で弾みをつけない限り、今年の目標もいかないし、会社の将来も先細りだからな。頑張るよ。 佐藤 それは素晴らしい。 田中 先行したテスト販売の結果もご存じのとおり好調だし、今までにない手応えを感じている。 佐藤 久しぶりに期待できるな。 田中 うん。 佐