ロシアのWTO加盟式典で演説するエリビラ・ナビウリナ経済開発大臣(当時)。 Photo by United States Mission Geneva via Wikimedia Commons, under CC BY 2.0 ロシア経済はひどい状況にあるが、エリビラ・ナビウリナはもっとひどい事態になるのを防いだ。 エリビラ・ナビウリナ氏が資本主義に初めて触れたのは、大学で受けた「西側経済理論批判」という名の講義でのことだった。現代の中央銀行家としては異例のスタートだ。そして今日、ナビウリナ氏はまた別の矛盾を体現している。 ロシア経済はもう何年も前から汚職や一部の企業・個人の利権に足を引っ張られているうえに、最近は西側諸国による経済制裁や主要な輸出産品の石油とガスの値下がりにも見舞われている。ところが、ロシア中央銀行(CBR)はテクノクラートの有能な政策立案のモデルになっている。ナビウリ