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本に関するikeitのブックマーク (25)

  • 黒野耐『「戦争学」概論』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/66555920 戦争の思想や戦略の変遷を、ナポレオン戦争〜イラク戦争の具体例から地理的・技術的条件を交えてロジカルに、かつコンパクトに解説される。優れた解説である一方、戦争をロジカルに整理しようとすると不可避的に、国家間の損得勘定のゲームとして抽象化してしまう。そのことを相対化しない限り、ロジカルであることがあたかも「正しく」見せてしまうために、語る人でさえその限定的な正しさを全面的な正しさと混同してしまう。現状への提言でこの部分最適の狭さが発現する。それでも特定の軸での見方(戦争のロジック)を教えてくれる有用なだ。 地理的な条件と技術的な条件の掛け算で、戦闘が起こる地点や戦略が決まってくる。地理は固定でも技術が変化する。それで「戦略的に重要な地点」や「戦争が起きやすい地点」は昔も今もそれほど変わりがなくても、飛行機が飛べる

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    ikeit 2017/09/09
  • 板坂耀子『平家物語』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/66555882 書のメインの話とは関係ないが、「出家」が今でいう政治亡命に似た位置付けらしいということを初めて知った。平家物語のエピローグで、平氏の幼い生き残りである六代を母親が出家させることで源氏による処刑を免れようとするが、これは出家が政治的な無害化を意味しており、権力者が海外に亡命することで政治権力を失う代わりに生命を保護するのと似ている。出家後も影響力を保持した清盛は、亡命しながら母国の政治に影響力を及ぼす例と似ている。「別の世界」として機能する空間が、現在は外国なのが、当時は仏門だったようだ。 平家物語の内在的なロジックを説明してくれるのが楽しい。観客の反応を見ながら修正されていった結果、形が整合的になっている(現実の人間に比べてキャラが一貫していたり、価値観の対立軸が明確だったり)。前半は重盛(良)vs清盛(悪)、

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    ikeit 2017/09/09
  • 土居健郎『「甘え」の構造』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/66555903 「甘え」という日常語のない外国はある面で息苦しいという指摘がある。現象としては存在していても、それを捉える概念=言葉がなければあたかも存在しないように扱われてしまう。甘えに起因する苦しみや悩みがあってもそれを適切に対象化して対応することができない。書は、甘えを他者に求める場合や、甘えが達成されない場合、甘えがエスカレートする場合、甘えをきちんと経験せずに成長した場合……と甘えという軸から様々な心理的な機序を説明して、日社会に特徴的な現象を広く説明する試みになっている。 途中で中根千枝のタテ社会論への言及がちらっとあって、基的にタテ社会論(資格と場、という概念から捉えれば日社会のいろいろな特徴を説明できるという)と同じ結論を、「甘え」という概念からも説明できる、という話をしていて、実際にそういうになってい

    土居健郎『「甘え」の構造』 - やしお
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    ikeit 2017/09/09
  • 宇野弘蔵『社会科学としての経済学』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/66555829 ここで宇野弘蔵が提出した課題に40年後、真正面から回答したのが柄谷行人の『世界史の構造』にあたる。宇野はマルクスの資論の適用限界を精確に見ようとしている。原理論としての資論はあくまで資主義社会のメカニズムを説明するものであって、商品経済を超えた経済生活一般までは説明できない。それでも、経済学を基礎構造として社会を見る方法が画期的だった。それに対して柄谷は、経済学のさらに下部に交換形態を据えることで資主義の外側、経済生活一般まで(資論を内包しつつ)拡大する方法を回答として示した、という関係にある。 書は宇野弘蔵の講演や座談会などをまとめたものだけど、「この理論がどこまでの範囲を説明できるのか」をはっきりさせようとしている点で、科学者として当に真摯だ。結構あちこちで現代経済学を批判していて、根的に抽象

    宇野弘蔵『社会科学としての経済学』 - やしお
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    ikeit 2017/09/09
  • スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/65797432 例えばカーネギー『人を動かす』を基コンセプトに据えて発展させると自動的に書になる気がするのは、実際読み始めたら(あれ、自分が同じこと考えてる)と感じて、どうしてこう考えてるんだろうって辿ってみたら、3年前に『人を動かす』を読んでから、少しずつ場面に応じて発展させてきたんだと気付いたからだった。でも「どの順序で発展させれば良いか」を体系化する作業を肩代わりしてくれる点で書はありがたい。書も『人を動かす』も根の精神でカントの「他者を手段としてのみ扱うのではなく目的としても扱う」って命題を共有してる。 そういうわけで、やっぱり自己啓発というジャンルとしては、カーネギーの『人を動かす』だけで十分かもしれない、という気持ち…… 7つの習慣-成功には原則があった! 作者: スティーブン・R.コヴィー,Stephe

    スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』 - やしお
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    ikeit 2017/07/31
  • 岡本太郎『青春ピカソ』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/65797486 ピカソ自身の言葉として「絵を描きはじめると、よく美しいものを発見する。人はそれを警戒すべきである。絵を打ち壊し、何度でもやり直すのだ。美しい発見を破壊するたびに、芸術家はそれをなくしてしまいはしない。実際は彼はそれを変化させ、緻密にし、より実質的にさせる。成功は発見を否定した結果である。そうしなかったら、ひとは己自身のファンになってしまう。私は私自身を売らない。」が紹介され、この否定・更新する運動や姿勢が芸術家の名に値するという軸で、ピカソが各時代でどう自分を更新していったか岡太郎が具体的に語っていく。 その中で晩年のピカソは、名人芸といったものすごさはあってもそうした否定・更新は見られない、という評価になっている。 青春ピカソ (新潮文庫) 作者: 岡太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2000/06/

    岡本太郎『青春ピカソ』 - やしお
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    ikeit 2017/07/31
  • 蓮實重彦、山田宏一『傷だらけの映画史』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/65797234 映画はみんなで作るもので作家性から免れてたのに、蓮實風の批評が監督を「映画作家」として扱ったせいで作家性に覆われたって柄谷行人の批判があって、ただ書を読むとそれは「ハスミズム」への指摘で実際の人は、監督に限らず俳優やキャメラや経済構造等々色々なラインから作品群を語って、自由にカッコの入れ外しする中で、作業仮説として作家性を取り出すことがあるだけって感じ。ウォルター・ウェンジャーを軸に、監督ではなくプロデューサーとしての作家性を浮上させて、かつハリウッドの凋落を個人が先取りしてたって指摘がすごく刺激的。 あと、第2次大戦中にハリウッドで戦争を鼓舞する映画を作っていたというけど、実はそれよりも先行する形で、まだ政府も世論も参戦に消極的だった時期の時点で、勝手に戦争映画を作っていたという指摘も面白かった。ヨーロッパ

    蓮實重彦、山田宏一『傷だらけの映画史』 - やしお
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    ikeit 2017/07/31
  • 岩瀬達哉『われ万死に値す』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/65797269 田中角栄を追い落とさなきゃ竹下登は首相になれなかったし、追い落としたことが1年での退陣の遠因になるという、二人の話というよりその構造を描く。就任→退陣に至る佐川事件の背景(右翼・やくざ・佐川急便・政治家の関係)から「その時点で仕方がなかった」って選択の重なりで起こる事態を、書の後半で丁寧に見せていく。もっと大きな背景としては55年体制の固定化→ハックを試みる人(竹下)の出現→無理が出たってことかもしれない。システムハックは自分を徹底的に殺して制御することで成立していて、そこも生い立ち等から見せてくれる。 竹下によるシステムハックを支えているのは、徹底的に自分を抑制する態度だけど、それは最初のの自殺と、そこに至る自身の態度への反省が大きなきっかけになっているらしい、実際周囲の証言だとその前後で人が変わった、とい

    岩瀬達哉『われ万死に値す』 - やしお
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    ikeit 2017/07/31
  • 中村靖彦『日記が語る日本の農村』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/65797340 長野のある農家の人(唐沢正三)が1930年、15歳から60年以上書き続けた日記をひもとくという貴重な。『元禄御畳奉行の日記』とかもだけど、偉人とかじゃない普通の日常生活とその時々の気持ちが記録された日記は、当時のシステムや内在的なロジックを組み立てるのに当にありがたい資料になってくるけど、どうしても後の時代に残りづらい。家族に関する感覚や、戦時中の状況、国の農業政策との関係、農村での政治のあり方、贈答の仕組み等々、内側からどう見えてどう対処しているのかが当に面白い。あと養蚕のプロセスが当に激務だ。 日記が語る日の農村―松盆地の畑に八十年 (中公新書) 作者: 中村靖彦出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1996/11メディア: 新書 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る

    中村靖彦『日記が語る日本の農村』 - やしお
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    ikeit 2017/07/31
  • マキアヴェッリ『君主論』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/65797176 解説で大澤真幸が指摘してる通り、今の目からは当たり前のことを書いてるだけに見えてしまう。でも実はパラダイムシフトのきっかけになったもの、その後の標準を生み出したものって、ビートルズとかもそうだけど後から見ると何がすごいのかわからなくなる。君主論は、従来キリスト教的な道徳と不可分だった君主の振る舞いを、道徳をカッコに入れて引き剥がした上で君主制での統治方法を純粋に組み立ててみるって試みが新しかったという。その帰結として、国家が誰かの所有物ではない、それ自体が独立した何かだ、という概念の一歩手前まで到達する。 君主論 (角川ソフィア文庫) 作者: マキアヴェッリ,スカイエマ,大岩誠出版社/メーカー: 角川学芸出版発売日: 2012/08/25メディア: 文庫この商品を含むブログを見る

    マキアヴェッリ『君主論』 - やしお
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    ikeit 2017/07/31
  • カール・マルクス『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』 - やしお

    https://elk.bookmeter.com/reviews/61396728 国王をやめて国民議会を立てたのに、わずか3年で皇帝の独裁に逆戻りした、しかも国民の圧倒的な支持でそうなった、フランスの19世紀なかばの経験をマルクスが書いたルポ。各種勢力が手を結んだり離反したり、支持を受けたり失ったりする様子を、個人の意思ではなく「その状況に陥る」という形で見せてくれる。併録の柄谷行人の論文では、これは議会制がもたらす反復的に見た目を変えて生じる事態で、日ドイツで生じたファシズムもこのシステムから見ると説明できるし、今後発生した場合にもボナパルティズムの一形態として捉えられるという。 巻末の柄谷行人の解説というか論文だと、マルクスの「資論」が経済システムの、「ブリュメール」が政治システムの、それぞれ強迫的な反復について分析しているという。これは出来事そのものの反復ではなく構造の反復

    カール・マルクス『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』 - やしお
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    ikeit 2017/06/08
  • ポール・ウィリス『ハマータウンの野郎ども』 - やしお

    http://bookmeter.com/cmt/61834919 学校の不良グループの存在が、離れて見ると階級構造への異議になっていて、さらに離れて見るとそれすら資主義の肯定になっているという1977年のイギリスでの指摘。いい成績を取っていい職に就けという学校の言い分は、いい成績を取れずに低賃金労働者になること=階級構造への肯定でしかなくて、その異議として反抗が機能してるけど、そうした適度な反抗が労働者にとって過剰な搾取から身を守って資主義が安定する方向に役立ってるという。じゃあ今の日だとそうした反発で身を守ることもできずに低賃金で働いてるのって暗い気持ちになる。 以下メモ 学校に反抗する文化が労働者の文化と地続きの関係になっている 仕事に「やりがい」を見いだすことの自明性が疑われている。「やりがい」は見いださないよりは見いだした方がいいよね、というのは個人レベルでは正しくても(そ

    ポール・ウィリス『ハマータウンの野郎ども』 - やしお
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    ikeit 2017/06/08
  • 草野厚『連立政権』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/64741972 自民単独→非自民連立→自社さ連立の経緯を知れば、12年の民主党政権を理解するヒントになるかもと思って読んだら、ずっと最大野党だった社会党が与党として首相を出してから、政策的に妥協を繰り返しながら支持を失って、大量の離党者を出して党名を社民党に変更して弱体化の一途を辿る姿を見ると、民主党→民進党の姿と当によく重なるとつくづく思う。一方で自民単独政権時は優先順位が低くて進んでいなかった社会的弱者の救済や被差別者への補償といった未解決分野が、自社さ政権で一気に進んだという肯定的な側面もちゃんと指摘されている。 連立政権―日政治1993~ (文春新書) 作者: 草野厚出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1999/10メディア: 新書 クリック: 10回この商品を含むブログ (5件) を見る

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    ikeit 2017/06/08
  • 石井光太『絶対貧困』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/64741927 「貧すれば鈍する」「貧乏暇なし」という言葉は、お金がない=生活上の全分野でバッファがなく、金の工面に忙殺される結果、人の知性も時間も蹂躙されるってことで、これが極限(絶対貧困=一日1ドル以下の生活)になると時間単位が今日や今になって、未来や将来を奪われる。それでもある程度コミュニティが形成できていればリスクの分散や「次の世代に賭ける」行動も生まれるけど、ストリートチルドレンだと最初から人にとってどうしようもない形で奪われてしまう。書は悲惨さにも美談にも偏らずに、実際の生活や思考を広く紹介してくれる。 ストリートチルドレンの男児が毎晩のようにレイプされてしまう。(女児は誘拐されたり売春させられたりしてストリートチルドレンとして存在できない。)あるいは病気になればすぐに死んでしまうし、簡単に車やバイクに轢かれて

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    ikeit 2017/06/08
  • 白洲正子『世阿弥』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/64741894 世阿弥ってちょっとイエスに対するパウロの立ち位置に似てて、観阿弥がすごかったので体系化して文書に定着させてジャンルの発展に貢献した一方、柔軟性を失わせた側面にも寄与してるみたいな。ただ超えられない人として観阿弥を絶対視してはなくて、人も能役者・作者だから自分で作り上げていてそこに柔軟性がある。幽玄の方向に精緻化したその後の能に対して世阿弥時点では幽玄と物真似のバランスで考えていたり、初心・花・序破急といった概念が今の通念より広かったり、舞や曲を作ってから詞を合わせるのも現代の作曲と近かったりして面白い。 世阿弥―花と幽玄の世界 (講談社文芸文庫―現代日のエッセイ) 作者: 白洲正子出版社/メーカー: 講談社発売日: 1996/11/08メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 12回この商品を含むブログ (1

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    ikeit 2017/06/08
  • 手嶋龍一『外交敗戦』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/64741840 イラクのクウェート侵攻→湾岸戦争→終戦という一連の流れの中で、日米欧中東の政治家、官僚、外交官、企業などの膨大なプレイヤーがいつどう判断して動いたのかを三人称多元視点の形式で描く。資金面だけでなく、インテリジェンスや他国の外交官保護の面でも日は(というか個別の外交官が)国際社会に相当な貢献を果たしたという埋もれがちな姿も描かれる。それでも最終的に「人を出さない癖に金まで出し渋る国」のイメージを日は押し付けられていくわけで、適切なタイミングで適切な情報を発信しないと一方的に悪の側に押し込められてしまう。 この「情報を上手にしっかり出さないと悪の側に押し込められる」というのは、特にアメリカの世論・議会に「自分は正義の側だ」としっかり納得させないと取り返しがつかなくなる、死活的に重要なポイントになるんだ、ってことを

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    ikeit 2017/06/08
  • 網野善彦『日本の歴史をよみなおす(全)』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/64741738 中世でも近世でも、日は農業(収穫高・土地)ベースで記録してたから、小作農・水呑百姓は土地もない貧しい農民と思われてたけど、公式ではない記録(ふすまに再利用されていた文書など)を辿ったら、実は大きな船を何艘も所有してた海運業者で、大金の貸し付けをしていたりしたことがわかって、実は公式記録に残らない「農業以外」で、それまでの想定よりもっと大規模、ダイナミックに流通や金融が日で展開されてたっぽい、という話。オフィシャルな情報は整形されてて、いかにアンオフィシャルな情報を取り込めるかが正確な再現に重要なんだ。 専門家(学者)とかだと、「自分の専門外だから」とよく言及を避けることがある。それはプロとして良識的な態度だし、プロだからこそ「○○だ」と言い切るためには膨大な情報を集めて組み立てないと間違ってしまうことをよく知

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    ikeit 2017/06/08
  • 冲方丁『光圀伝(下)』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/64741692 上巻は、すごい人から学んで成長するってサイクルが気持ちいいけど、このままこの繰り返しなのかなと思ってたら、下巻に入るとむしろ自分が他人を成長させていく側に転換して、ほとんどマネージャー/リーダーの苦悩そのものが描かれてく。自分でやれない・他人に託す・質を諦めるといった管理職の苦しみ。「自分以上の人から学ぶ」→「自分以下の人へ与える」と役目がシフトした先に、「与えていたら自分以上が出現した」に直面して、しかもそれが喜びではなく「その先鋭化が有害になる」という転倒になって苦悩のマックスが訪れる仕掛けが悲しい。 光圀伝 (下) (角川文庫) 作者: 冲方丁出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店発売日: 2015/06/20メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る

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    ikeit 2017/06/08
  • 竹内淳『高校数学でわかる光とレンズ』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/63801942 バラバラに持ってた光学の知識を整理・統合したいと思って、ちょうどその望みに沿った。例えば開口絞りを絞ると被写界深度が深くなる機序を幾何光学で説明してくれたり、電磁気学(マクスウェルの方程式)の境界条件から反射の法則、スネルの法則、偏光その他が導けることや、ザイデルの5収差の導出過程の概要(概念的な光学モデルから数式に落とし込んで、その一部の項が該当するという流れ)を見せてくれて、そのレベルをコンパクトに新書一冊にまとめてくれるありがたいだよ。どういう近似で成立するのか制約条件を示してくれるのが嬉しい。 高校数学でわかる光とレンズ 光の性質から、幾何光学、波動光学の核心まで (ブルーバックス) 作者: 竹内淳出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/05/20メディア: 新書この商品を含むブログ (2件)

    竹内淳『高校数学でわかる光とレンズ』 - やしお
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    ikeit 2017/04/23
  • アンドリュー・クレピネヴィッチ、バリー・ワッツ『帝国の参謀』 - やしお

    https://bookmeter.com/reviews/63801909 国防総省で一部署の長を93歳まで42年間、大統領や国防長官が変わっても勤め続けたアンドリュー・マーシャルにまつわる話だけど、非公開情報が多すぎて具体的な話が少ないのが悲しい。ネットアセスメント室という部署から、アメリカという国の軍事的な位置付けの正確な評価と未来のあり方を冷戦時代から00年代まで発信し続ける。既存の評価法がファクターを捨象し過ぎるせいで現実から乖離してしまうという課題への意識がずっとある。軍事で世界をリードし続けることを真剣に考えた国がアメリカだったから、こういう人が出てくる素地があった。 結局、「課題をどう解決するか」よりも「何が(優先的な)課題なのか」を特定する方がずっと難しいし、課題の特定のためには「どれだけ現実を正確に把握できるか」が問題なんだ。これがこと国防の話になると、ファクターが膨大

    アンドリュー・クレピネヴィッチ、バリー・ワッツ『帝国の参謀』 - やしお
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    ikeit 2017/04/23