40歳過ぎ、年収300万の非常勤講師 政治・経済・文化・社会のグローバル化の進展で、中国や韓国、台湾も高学歴社会になり、研究力を伸ばしている。日本も負けじと大学院大学や大学院の重点化を打ち出し、大学院生を大量に生み出した。 しかし、日本は文部行政の不得意分野ともいえる社会での受け皿づくりに失敗。理系はまだしも文系の大学院修了者は就職に大苦戦している。実態としては「失業博士」の救済策になったポスドク(博士研究員)が増え、さらに複数の大学をかけ持ちしても年収300万円程度の40歳過ぎの非常勤講師もいる。 大学は不安定な彼らを人件費の調整弁として、教員不足をやりくりしているのが現状だ。このままでは日本の大学の未来は限りなく暗い。 戦後の大学は学部を土台に研究組織が作られてきた歴史がある。だから大学の先生は学部の教員であり、大学院では兼任教員ということが多かった。 ところがグローバル化が進み、要求