2014年11月24日のブックマーク (1件)

  • “家族” -【第2回】短編小説の集い- - このはなブログ

    星になったはずの父が帰ってきたのは、英恵が中学二年生のときだった。 「どうも、あなたの父です。」 屈託のない笑顔で自己紹介をしたその男は、どうやらこの家に居座ろうとしているらしかった。 英恵の母も、突然訪ねてきたその男に最初こそ戸惑っていたものの、少しすると何かの魔法をかけられたようにすぐに打ち解けてしまった。 英恵が物心ついたとき、父はすでに居なかった。 まだ英恵が幼い頃、母に父のことを訪ねてみたことがある。そのとき母は一言「星になった。」と言うだけだった。 その言葉の裏には、「それ以上聞くな」という母からの暗号が隠されているように感じられたので、それ以降、英恵が父について尋ねることはなかった。 それから実に10年近い月日が流れたが、大人にとっての10年というのは英恵にとってのそれとは質が違うものらしく、ケラケラと笑いながら昔話に花を咲かせる父と母を見て英恵はただ呆然としていた。 「他に

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    ikurazu
    ikurazu 2014/11/24
    家族のカタチはあるようでないもの。でもこんな風に愉しい時を家族で過ごせたら幸せかもしれないと思った。