「桜を見る会」の招待者名簿の廃棄が大きな問題になっている。廃棄は適切なのか? なぜ情報隠ぺいが続くのか? 情報公開や公文書管理の数少ない専門家である、NPO法人情報公開クリアリングハウス理事長・三木由希子氏がいくつもの問題点を指摘する。 招待者名簿が廃棄済み 桜を見る会の招待者名簿が、1年未満の保存期間で廃棄済みという。 国会審議でも、「招待者名簿が廃棄済みで詳細不明」との答弁が再三されている状態で、行政文書の廃棄によって説明を拒んでいる。この答弁を耳にするたびに、馬鹿にされているような気分になるのは筆者だけだろうか。 2年前の森友学園問題、自衛隊の南スーダンPKO日報問題を思い出す光景だ。この時は、1年未満という保存期間を理由に、交渉記録や日報を廃棄済みした情報隠ぺいだったことがわかっている。いずれも、政治問題化する中で文書の有無が争点になり、「適正な文書管理」が指示されて文書廃棄が行わ