将棋の清水市代女流王将(41)とコンピューターの将棋ソフトが11日、東京大学で対局する。情報処理学会(白鳥則郎会長)が創立50周年事業として挑戦状をたたきつけ、日本将棋連盟(米長邦雄会長)が女流の第一人者を立てて迎え撃つ。さて勝負の行方は--。【西川拓、金沢盛栄】 将棋ソフトがプロ棋士と対戦するのは、渡辺明竜王に敗れた07年以来。 「苦節三十余年、今回は9割方、ソフトが勝つでしょう」。情報処理学会側のスタッフで、「コンピュータ将棋協会」会長の滝沢武信・早稲田大教授(58)=応用数学=は自信を見せる。74年、世界で初めて指し将棋のソフト開発を始めた。 「当初はルール通りに駒を動かすので精いっぱい」(滝沢さん)で、84年に小学生名人に挑戦して惨敗。それでも90年から「コンピュータ将棋選手権」を開き、ソフト開発者同士で腕を磨いてきた。 将棋の場合、ある局面で可能な指し手(駒の動かし方)は平均して