審査委員長 北原保雄 『明鏡国語辞典』編者 前回に引き続き多数の作品が寄せられました。今回は学校単位で、先生の指導を受けたと思われる作品が多かったのが特徴です。辞書の項目のスタイルに整えられている作品がたくさんありましたが、中には定義になっていないようなものもありました。言葉の意味を過不足なく正確に記述することは簡単ではありません。しかし、しっかりと定義をする練習は、言葉を正しく使い、正確に理解する力を身に付けさせます。 さすがに全国からの応募、項目も解説も、なるほどと感心するもの、思わず吹き出してしまうものなど多彩でしたが、辞書には載っていない言葉が、いろいろに使われていることに感心しました。新しい言葉、変な言葉はどんどん生まれ、次々に消えていきます。そういう言葉を使って楽しむことは悪いことではありません。しかし、変な言葉であることを知っていて使うのと、無頓着に使うのとは違います。