斎藤環、『解離のポップ・スキル』、2004年1月、勁草書房、東京 「解離とは、・・・、心というひとまとまりのものにおいて、時間的ないし空間的な連続性がそこなわれることである。」(p.i) 「現代は解離の時代である。」(p.i) 「それは・・・、リアリティそのものの本質的変化をもたらすかにみえる。」(p.ii) 「解離を語る言葉はいまだ貧しい。」(p.ii) 「『解離dissociation』は、防衛機制の一つである。トラウマやストレスなどから心を保護するためのメカニズムとして、『解離』はいまや『抑圧』以上に重要なポジションにおかれる。それは簡単に言えば、人間の心における時間的・空間的な連続性が失われることだ。抑圧がストレスを無意識の方に垂直に押し込む身振りなら、解離はストレスを感じている心の部分を、そっくり切り取ってわきに押しやる身振りということになるだろう。」(p.109/110) 「抑