アルツハイマー病の早期発見と根本的な治療法の開発を目指す国の大規模な臨床研究で、条件に合わない患者が多数登録され研究成果が出せなくなっている問題で、患者の重要なデータの取り扱いが専門性のない一部のスタッフに任されるなど、ずさんな管理が行われていたことが研究者の証言で分かりました。 この問題は、アルツハイマー病の早期発見と根本的な治療法の開発を目指し、東京大学など全国38の医療機関が参加して進めてきた国の大規模臨床研究で、研究の条件に合わない患者らが多数登録され、5年にわたる研究の成果が出せない状態になっているものです。 データの解析を担当する脳血管研究所の杉下守弘教授によりますと、例えば記憶力を調べる検査では、ある物語を聞いてから30分後から40分後にどの程度、正確に思い出せるのかを調べますが、これが80分後などに誤って行われ、その結果がそのまま入力されて数年間、放置されたままになっていま