アーティストたちの語る言葉には様々なものがあります。 アーティストは作品で勝負するべき、という考え方もありますが、僕自身としては、良きアーティストは良き言葉を紡ぐ、という感覚があります。アーティストたちの苦悩や希望、あるいは精緻な分析、時代状況への洞察。数々の言葉の中から、今回は日本のアーティストに絞り、また比較的お財布に優しいものを中心に、6冊を選びました。 著者 草間 彌生 出版日 2012-03-28 水玉が増殖していく作品で知られる草間彌生の自伝です。 若い頃から注目され、川端康成が当時既に彼女の作品を購入していることでも知られていますが、28歳の渡米後のエピソードもとてつもないものばかり。セクシュアルなパフォーマンスのために会社を複数立ち上げたりと、彼女の創作の「純粋さ」と、それゆえの徹底ぶりにも驚かされます。 アーティストがグッズ展開することについて訝しむ人もいるかもしれません
「人間をダメにする」ようなある種の魅力が、すなわち世俗的な意味では何の役にも立ちそうにない思弁へとひとを強制的に向かわせるような目に見えない「力」が、西洋哲学の古典と言われるような書物にはほぼ例外なく備わっています。ひとはゲームにハマるように、哲学にハマることが可能である。そのような可能性を読者に向けて開くため、「人間をダメにする」哲学書6冊をここに紹介します。 著者 マルティン ハイデッガー 出版日 「存在するものはどうして存在しているのか」とか「どうして何も存在しないのではなく、何かが存在しているのか」。 こういった問いは、誰しも漠然と心のうちに抱いたことがあるでしょう。しかし多くの人は、そういう問いを人前で公然と述べることに躊躇します。なぜでしょうか。そういうことを公の場で言ってしまうひとは「子ども」だとみなされるということを、みなよく知っているからです。 ところが、20世紀を代表す
ムーミンに魅せられた大人たちへ贈る 人を、自然を、芸術を愛し、あるがままを生きたトーベが 生涯最後に編んだ傑作選、待望の邦訳。 【内容紹介】 児童文学作家、画家、イラストレーター、漫画家などさまざまな分野で活躍してきたトーベ・ヤンソンは、大人向けの小説を書く「小説家」としての顔ももっています。 1968年に発表した自伝的小説『彫刻家の娘』以降、ヤンソンはいくつもの小説を執筆してきました。 本書は、1971年から1991年の間に発表された作品の中からヤンソン自身が選定したベストセレクションに書き下ろし8篇を加えた傑作選となっており、生前最後に刊行された遺作でもあります。 自伝的作品集としての側面ももっており、学識豊かだった叔父たち、彫刻家だった父、母娘の関係、幼い日の冒険、美術学校の仲間たちなど、身近なひとびとが作品に登場します。 またヤンソンの芸術観やクリエイティビティに関する洞察が窺える
「天皇」も 「文豪」も 「お気持ち」化する 天皇「お気持ち」、スクールカースト、多崎つくる、腐女子AIりんな、LINE文学…。 私たちはあらゆるものを「感情」として表出し、「感情」として消費して生きている。余りに感情的すぎる日本の現在を不愉快に「批評」する試み。 「感情化」とはあらゆる人々の自己表出が「感情」という形で外化することを互いに欲求しあう関係のことを意味する。理性や合理でなく、感情の交換が社会を動かす唯一のエンジンとなり、何よりも人は「感情」以外のコミュニケーションを忌避する。(略)その結果、私たちは「感情」に対して理性的でありえることばを政治からジャーナリズム、文学にいたるまでことごとく葬っている。私たちは私たちに心地良い感情を提供することばしか、政治にもジャーナリズムにも文学にも求めず、その要求にそれらはいとも簡単に屈した。だからぼくは本書で敢えて不快なことばを連ねる。(「第
世界文学には、あなたの世界の見方を変える可能性が秘められています。今回ご紹介する20冊は、いずれも世界的に評価された名著。あなたは何冊読んだことがありますか? また、このなかには「flier」で無料で概要を読むこともできる作品もあります。さまざまなビジネス書、教養書を10分で読めるスマホアプリなので、時間がない方、ご自身で概要を知りたい方はまずはそちらで読んでみてはいかがでしょうか?
発売日 2016年12月22日 本体価格 2,800円+税 判型 A5判・並製 頁数 352頁 ISBN 978-4-8459-1609-2 Cコード C0070 備考 品切 その他のネット書店から購入 法、ジェンダー、思想、教育etcの観点から、 研究者、アーティスト、キュレーターがアート⇄社会のバージョンアップを図る。 表現の自由・不自由/多文化主義/包摂と排除/搾取/公共性 その言説と実践をめぐって繰り広げられる、人文学と社会科学の〈異種格闘〉 アートワールドを人文学的・社会科学的な側面から検討し、アートワールドという社会、あるいはアートワールド「と」社会の関係を問い直す。アーティストとキュレーター、批評家、研究者の相互的なプラットフォームのなかで「アートと社会の相互反映性」を領域横断的に考察し、アートの実践、批評の言語の新しい形を模索する。 現在、さまざまな場所でアートと社会との関
松尾匡のページ17年1月1日 新春書評:レフト3.0がわかる本(その1) あけましておめでとうございます。プラベートな急な事情のため、11月の初めから、毎週のように週末久留米の家に帰る日が続いていて、いろんなことが滞りがちです。周りのみなさんにはご迷惑をおかけしているのに、ご理解、ご協力をいただいており、感謝にたえません。ありがとうございます。 このかん、10月23日のエッセーでお知らせした岩波さんの『世界』11月号に続き、文春さんの『2017年の論点100』、集英社さんの『イミダス』でも、拙論を発表する機会をいただいています。イミダスのは、バックナンバーがスマートフォン・携帯版imidasで読めるそうで、リンク先からお手続き下さい。 また、11月3日初回放送で、「デモクラTV」の「池田香代子の「100人に会いたい」」でトークを放送いただきました。池田さん、スタッフのみなさんにはお世話にな
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く