今日は、バンダイナムコゲームスさんにお越しいただきました。 実は、YouTubeのバンダイナムコチャンネルで このゲームの動画が大量に載っているのを観て、 「こんなにたくさんつめこむエネルギーはすごいなぁ・・・」と感じて、 どのようにして、この『GO VACATION』という 大変な力作が生まれたのかを、ぜひお訊きしたくなり、 こちらからお声がけをさせていただきました。 今日は、どうぞよろしくお願いします。
長期にわたりお付き合いいただきました「社長が訊くWiiプロジェクト」も本日を持って終了し、いよいよ、明日、日本での発売を迎えます。 従来の延長線上にない全く新しいものを作り出すことにより「ゲーム人口を拡大する」という今回の長期間にわたる取り組みは、私たちにとっても経験したことのない大きなチャレンジでした。だからこそ、このWiiがどのように作られたかを、多くのみなさんにお伝えし、そして形として残したいと考えたわけです。貴重な出会いとチャンスを活かすことができたという幸運にも恵まれ、そして、社内外の多くの人達の力に支えられて、今振り返って「もう一度始めからやり直せたとしても、きっともう一度同じものを作るだろう」と思えるほど、不思議なほど悔いの残らない商品ができたとの達成感があります。 一方で、発売直前になっての「Wii専用D端子AVケーブル」の発売延期で楽しみにお待ちいただいていたお客さまや、
最初に発売された『メイド イン ワリオ』は、 必ずしも営業的な期待が高い商品 というわけではありませんでしたよね。 しかし、ニンテンドーDS、そしてWiiと、 いまやハードのロンチに『ワリオ』シリーズは なくてはならないタイトルに成長しています。 この変化は、作っている立場からすると ちょっと愉快じゃないですか? たしかに、そうですね。 最初は「一発芸」みたいに思われていたのに、 ニンテンドーDSのときなんかは、 「これは『ワリオ』のためにあるようなハードだ」 みたいなことを言われて(笑)。 ですから、Wiiのロンチに関しては、じつは、 言われる前から「やるぞ」という気でいたんです。 そういうシリーズになるとは、 一作目のときはまったく思いませんでしたね。 一作目のときというのは、 『ワリオ』単体がどうこういうより、 任天堂の雰囲気自体が違っていたと思うんです。 なんというか、任天堂が、
それだけの企画を考えていくとなると、 だんだん似たものばかりになっていくとか、 マンネリ化してくるとか、 そういうことはありませんでしたか? それは、ありました。 作っていくうちにどうしても 「これとこれは、やっていることが同じじゃないか?」 というものができてきますので、 できるだけバリエーションを持たせようとしたんですが、 バリエーションがありすぎると今度は やるべきアクションがわかりづらくなってしまうので、 そのあたりのバランスは難しかったです。 ゲームに入っているのは200個ですが、 案自体は1000個くらいは出しているので、 それを200個に絞り込む段階で、 できるだけいろんなバリエーションが楽しめるように、 バランスをとりながら選んでいきました。
Wiiのリモコン型のコントローラが 『ワリオ』シリーズと相性のよいものだとしても、 それだけで簡単にできたわけではないですよね。 逆に、リモコンで遊ばせるからこその 苦労もたくさんあったと思うのですが。 たしかに、Wiiのリモコンというのは いろんな遊ばせ方があるので 『ワリオ』シリーズに向いているんですけど、 いろんなことができてしまうがゆえに、お客さんに 「いま自分が何をしなければいけないか」 ということをパッと伝えにくいということがありました。 というのも、『ワリオ』シリーズはテンポが命ですから 遊ぶ人は「つぎはこうする」というのを 5秒で判断してもらわなくてはならないんですよ。 だから、それをどう伝えればいいのか。 そこがまず、最初の課題としてありました。
私はこの『トワイライトプリンセス』の テストプレイをさせてもらうたびに、 「こんなところまで作ってある!」って 本当にあきれてしまうようなことがよくあるんです。 せっかくそこまで作ったわけですから、 『トワイライトプリンセス』を待っている人たちに こんなことまでやっているソフトですよ、 というところを最後に紹介していただければと。 たとえば、釣堀には四季や天候の変化があって さらに雨が降った後は、水が濁っているとか、 ビンの中の飲み物は、飲むときに傾けても ちゃんと水平を保っているとか、 どうしてこんなどうでもいいことまで 徹底して作り込んであるのか(笑) ちょっとあきれてしまうようなことが なんか山ほど詰まっているんです。 で、あきれながらも、こういうことは 広く知られてほしいなあと思うわけなんです。 ちょっとこのバカ正直なもの作りのすごみを 知ってほしいなと(笑)。
いま、発売を控えたWiiのイメージは、 どちらかというと『Wii Sports』に代表される、 ゲームに詳しくない人でも気軽に遊べる商品に たくさんのスポットライトが 当たっている状態だと思うんです。 それは、任天堂という会社のメッセージが 「ゲーム人口の拡大」ということを 第一にしているからでもあるんですが、 かといって任天堂は『ゼルダ』のような しっかりとゲームファンを楽しませるゲームが 大切じゃないなんてまったく思っていないわけで、 むしろ、従来の路線のゲームも最高のものを作って、 それを、ゲーム人口の拡大を目指す Wiiというマシンと同時発売してしまおうという 「野望」とも呼べる計画として進めてきたわけです。 そういう、ふたつの質が会社の中で共存する状態で、 『ゼルダ』を長く作り続けるというのは、 率直にいって、やりづらかったり、 自分たちのやることの価値に疑問を持ったり というこ
当初、ゲームキューブで開発されていた 『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』を Wiiに対応させるのは、相当苦労したと思うんですが、 どういう紆余曲折を経ていまの形に落ち着いたんですか。 ぼくの中では、Wii操作を使うことで 『ゼルダ』に新しい魅力が加わることと、 ポインターで主観アイテムを使う 便利さと使いやすさに勝算を持ってました。 だから「Wii版は操作を変えるだけで ゲーム内容はそのままでいい!」と 青沼さんに話をしましたが、 不安もありましたね。 ぼくもスタッフも、最初はどうしたらいいか ぜんぜんわからないという状態でした。 ただ、新しいデバイスを提示されて 「時間がありません」 って逃げるのはいやだったので(笑)、 とにかくいろいろなことを試しました。 たとえば、3Dスティックをまったく使わず、 ニンテンドーDSのタッチペンのように ポインターとしてのみ、 Wiiリモコンを使
途中の段階で何度か試作にかかわってきたので シナリオの大きな流れは問題なかったんですが…… まず、リーダーがスタッフの仕事を ちゃんとチェックできていない。 個々のスタッフは基本的な作業ができていない。 つまり、キャッチボールがちゃんとできていないというか、 それ以前にグローブの真ん中で ボールを捕れていないというか…… 雑なんです、仕事が。 だから、ぼくがやったことというのは、 その雑な仕事をしてきた人たちに、 ひとつひとつ、丁寧な仕事というのは何かということを、 説明し直すということがほとんどで。 で、そのときにありがたかったのは、 みんなにやる気があったということです。 つまり、やる気がなくて雑なんじゃなくて、 たくさん仕事があって、 何をしていいのかわからなくなって 雑になっていたんですよ。
基本的には 「お客さんをバカにしてない」 ということだと思うんです。 お客さんは、ふつうのことはちゃんと全部考えるし、 理不尽なことがあれば、ふつうに怒る。 だから、そういう「ふつうのこと」が 要素としてきちんと収められているのが基本で、 そこが乱れていると、 「これは『ゼルダ』じゃないね」ということになる。 そういうときにぼくは「違う!」と言うわけです。 だから、ぼくはプレイヤーのかわりに怒るんです。 「オレをバカにしてるのか」って(笑)。 「これはお客さんの声だよ。 このまま売り出したら、あとでもっと怒られるからね」 というふうに言いながら、ずっとつくってきたんです。 そういうところがぼくにとって原点で、 それは『ゼルダ』も『マリオ』も変わらないんですよ。 それを基本にしつつ、どちらかというと 『マリオ』はその場その場で刹那的に対応する楽しさ、 『ゼルダ』は成長していくという大きな気持
さて、これは先に集まってもらった 若手の開発者の方にもうかがったんですが、 「あなたにとって『ゼルダ』とは何か?」 ということを訊いていきたいと思います。 じゃあ、まず河越さんからお願いします。 河越さんにとって『ゼルダ』とは? そうですね……。 私はムービー部分を担当してるので、 開発中、ダンジョンのことなどは あまり詳しく知らなかったりするので、 開発が終盤になったころに ユーザーさんに近い気持ちでテストプレイをさせていただいて、 ふつうに楽しんだりしているんですけど(笑)。 先日も、どうしても謎がとけなくて、 クリアーできないダンジョンがあって、 すごい、しかめっ面でプレイしてたんですが、 それがようやく解けた瞬間に、自分でもわかるくらい、 にやりとしてしまいまして(笑)。 まわりの人に見られてなかったと ちょっと気になったくらい、にやりと。 その、にやりとする瞬間というのが ものす
もともとこの『トワイライトプリンセス』は、 2005年の年末発売を予定していたのですが、 完成に向けての追い込みに入ろうという時期になって 発売時期を1年延期することに決めました。 この決定は、現場のみなさんにとっては、 目前に迫っていたゴールが延びることでもあるわけで、 さらにWii版も開発するという課題も増えましたし、 いろんな苦労があったと思うんです。 そこで、1年の発売延期をどのように感じたか、 延びた期間がどう影響したかということを 教えていただけますでしょうか。 じゃあ、まず、尾山さんから。 延期が決まったときは、 詰め切れていないところをまだ作り込める、 というホッとした部分と、 もう1年やらなきゃいけないという部分があって、 どっちの比率が高かったかというと やはり「もっと作れる」という うれしい気持ちのほうが圧倒的に大きかったですね。 やはり、2004年のE3ではじめて
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く