個人情報やプライバシーに関心があればあるほど、こう問いかけられると、ハッとするのではないでしょうか。しかし今回のインタビューと解説を通じて、そんな問いを改めて突きつけられたというのが、率直な印象です。 当初は、このところ日本を含めて世界的に関心が高まる「分かりやすい同意」について、その現状と今後を明らかにすることを目的としていました。実際、佐藤氏(日本ヒューレット・パッカードCPO)による解説では、ご自身も策定に関わった、経済産業省「オンラインサービスにおける消費者のプライバシーに配慮した情報提供・説明のためのガイドライン」を取り上げています。 しかしながら、この解説を読み解いていけばいくほど、「これはゴールではなくスタートである」ということが、分かってきます。というのは、あくまでこのガイドラインは、「現状における消費者と事業者の解釈の相違」の是正をターゲットにしており、その是正がなされた