われわれ情報システム部は、まるででっちのようだ。業務の根幹を担うシステムの構築・管理・運用・保守など多岐に渡る作業に日々追われる身でありながら、ユーザー部門からは叩かれ、経営層からも認められていない。責められることはあれども、感謝やその活動が評価されることなどないからだ。 これはある1部上場企業の情報システム部長の言葉です。 「でっち」というのは、皆さんもご存じのように、商人や職人の家で、家事・賄い、雑用などに従事する下働きの人たちのことです。つまり、地位の低い雑用係ということを意味しています。いい方はさまざまですが、「ユーザー部門からの不満」や「経営層からの不信感」などについて情報システム部門の方々がこぼしているのを、筆者はよく聞きます。 このような情報システム部門がでっち化している会社には、「ゴールのギャップ」つまり、経営上の狙いやユーザー部門の業務課題を解決できていないシステムが必ず