茨城県にある東海第二原子力発電所について、原子力規制委員会は21日、設備の耐震試験の結果を確認し、近く審査に事実上合格することを意味する審査書の案を取りまとめることになりました。 試験では、事故の際、原子炉建屋の放射性物質を閉じ込めるためのパネルが取り付けられた設備を、1分半にわたって徐々に振動を強め、最大で、想定されるおよそ1500ガルの強さで揺らしました。 その結果、パネルが5センチほどずれたり、部品が切れたりするトラブルが起きましたが、日本原子力発電はパネル自体に損傷はなく、基本的な性能は確認できたとしました。 規制委員会の山中伸介委員は「試験そのものは無事終了した。かなりの大きな山を越えたと思う」と述べ、日本原電から提出される書類に問題がなければ、近く安全対策が新しい規制基準に適合しているかなどを確認する審査で、事実上合格することを意味する審査書の案を取りまとめることになりました。