ふだん何気なく目にしている映画字幕だが、完成版に至るまで、さまざまな人の手を経て作られている。本年度アカデミー賞の呼び声も高い映画「ソーシャル・ネットワーク」の日本語字幕版について、制作を担当したソニー・ピクチャーズエンタテインメントの小澤純子さん、字幕翻訳を担当した松浦美奈さんに制作過程を語っていただいた。 翻訳者も、制作スタッフの一員 5億人ともいわれる世界最大の会員数を誇るSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、Facebook。ハーバード大学在学中、19歳でこのFacebookを創業し、億万長者となった実在の人物マーク・ザッカーバーグと、彼をめぐるさまざまな人間ドラマを描いたのが映画「ソーシャル・ネットワーク」だ。スピーディな展開とセリフの応酬で、息つく間もない2時間の作品。字幕の総数は2,163枚、通常作品の倍近くにもなり、およそ3〜4秒に1回、字幕が出る計算になる。翻